7. JPMANマニュアル校正ガイドライン

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意見等は jpman ML 宛にお願いします。


小目次
  1. 原文中に発見した誤りへの対処
  2. 訳者注を加えるべきか否か
  3. 原文に無い記述追加 (訳注も含む) の扱い
  4. 章のタイトル
  5. 書式
  6. 術語の統一
  7. roff マクロのチェック [必須]
  8. 日本語 roff を通して確認 [望ましい]
  9. いわゆる半角スペースに関する体裁の統一 [望ましい]
  10. 訳語の統一 [望ましい]

A. 原文中に発見した誤りへの対処

jpman ML 内で誤りであることを確認して send-pr する (カテゴリdocs)。

B. 訳者注を加えるべきか否か

原文中に発見した誤りが誤りであると確認された場合、注を加えても良い。

また原文の術語等を補足説明するために、注を加えても良い。 補足説明の場合は、 (名称の所以外で) 初出となるところのみに訳注を入れること。

注を加える場合、日本語マニュアル本文に現れる (= jman 実行時に画面表示される) 部分には

(訳注).....

という形式で書く。 コメントに訳注を加えた人のメールアドレス、対象 OS バージョンを、必ず記述する。 また、必要に応じて訳注を加えた事情などについて記述する。 コメントは例えば以下の形式で記述する。

.\" 上記 (訳注) は....の理由により追加しました
.\" 2.2-RELEASE 対象
.\" By who@anywhere.or.jp (Jan 1 1997)

これは、後にマニュアルをチェックする人が、 訳注を加えた人に問い合わせを行う時の便宜をはかるためである。

C. 原文に無い記述追加 (訳注も含む) の扱い

以下の要件を満たす場合、残して良い。

追加されていた記述を残す場合、前記訳注の記述方法に従うようにすること。

D. 章のタイトル

複数の日本語が記述してあるものは、一番最初に書いてあるものを使用する。

英語                       日本語
ACKNOWLEDGEMENTS           謝辞
AUTHOR(S)                  作者
AVAILABILITY               入手性
BUGS                       バグ
CAVEATS                    警告
COMMANDS                   コマンド
COMPATIBILITY              互換性
CONTRIBUTERS               協力者
COPYING                    COPYING (節の内容も原文のままとする)
COPYRIGHT                  COPYRIGHT (節の内容も原文のままとする)
COPYING PERMISSIONS        COPYING PERMISSIONS (節の内容も原文のままとする)
DESCRIPTION                解説
DIAGNOSTICS                診断
ENVIRONMENT                環境変数
ERRORS                     エラー
EXAMPLE(S)                 使用例、実行例
FEATURES                   特徴
FILES                      関連ファイル
HISTORY                    歴史
IDENTIFICATION             作者
IMPLEMENTATION NOTE        実装に関する注
LIBRARY                    ライブラリ
NAME                       名称
NOTES                      注
OPTIONS                    オプション
SEE ALSO                   関連項目
STANDARDS                  規格
SYNOPSIS                   書式
USAGE                      使用法
WARNING                    警告

[section 4 用]
英語                       日本語
BLOCKING MODES             ブロッキングモード
CONFIGURATION              設定
DRIVER CONFIGURATION       ドライバの設定
KERNEL CONFIGURATION       カーネルの設定
FILE MARK HANDLING         ファイルマークの扱い
FreeBSD SYNOPSIS           FreeBSD での書式
NetBSD SYNOPSIS            NetBSD での書式
INTERFACES                 インタフェース
IOCTLS                     IOCTL
KERNEL OPTIONS             カーネルのオプション
MIB VARIABLES              MIB の変数
MOUNT SESSIONS             マウントセッション
NUMBERING                  番号
PARTITIONING               パーティション
SUPPORTED CARDS            サポートされているカード

E. 書式

F. 術語の統一

迷った場合には多い方の用例にあわせる [望ましい]

G. roff マクロのチェック [必須]

  1. grep '^.Nm [A-Z]' によるチェック
    .Nm などによるコマンド名が文頭に来る場合、英語ならば最初の 1 文字を 大文字にしますが、日本語は普通そうはしません。で、この小文字にし忘 れをチェックするには
          grep '^.Nm [A-Z]'
    が有効です。
  2. grep '^ ' によるチェック
    roff は、行頭に空白があると、そこでまず改行してしまいます。これを 知らずにゴミとして行頭に空白を残してしまうと、そこで不要な改行が出 てしまいます。
  3. grep '^The' および '^If' によるチェック
    英語版をまず最初にコピーし、それを直接書きかえて 日本語版を作成しているような場合、文頭の The や If を 残してしまうことが多々あります。
  4. 間違ったコマンドによる欠落
    例えば、stty.1 の
          .DV CR-NL
          .Dv CR-NL
    です。このような間違いの場合、その部分がまるまる欠落してしまいます。
    特に、mdoc 系のコマンドを使っているのに古い man 系のコマンドを利用 してしまっているというオリジナルバグを発見するためには
          grep '^\.[A-Z][A-Z]'
    を行い、少ししかマッチしないファイルは、mdoc を利用しているにも関 わらず旧 man マクロを指定してしまっている可能性が大です。
  5. 文末の .
    英語の文末には "." がつきますが、文末が roff コマンドの場合にはそ のコマンドで一緒に "." を書きます。ここでそれを日本語にした時に、 そのコマンドが文末から文中に移動になったためにその "." は削除しな ければなりません。これを調べるためには:
          grep '^\.[A-Z].*\.$'
    を行って、ひとつひとつ調べるのがよいでしょう。
  6. 行頭の '
    行頭の ' は roff ではマクロとして扱われてしまいますので、 不用意に行頭に ' を書くとその行全体が不正なマクロとして扱われ、 表示されなくなります。 これを調べるためには:
          grep ^\'
    または
          grep ^\'\[^\'\]
    をおこなうとよいでしょう。

H. 日本語 roff を通して確認 [望ましい]

jman や jgroff で cat 形式ファイルを作成し、 全体を一覧して意図通りであることを確認する。

I. いわゆる半角スペースに関する体裁の統一 [望ましい]

J. 訳語の統一 [望ましい]

対訳表に照らし合わせて、 共通な訳語を用いることが望ましいが、 状況に応じて適宜異なる訳語を使わなくてはならない場合もあり得る。


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最終更新日 $Date: 2002/01/17 07:00:20 $
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