FreeBSD QandA 1999年12月23日 更新分
管理番号 671 (更新)
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Q. 既存の FreeBSD システムにハードディスクを増設する手順を教えて下さい。
A. 以下の手順になります。
0) バックアップをとります。
以下の作業は大変 *危険* で、ほんのちょっとした間違いで既設のハードディ
スクの内容を失う可能性があります。必ずバックアップを取ってから作業を行
ないましょう。
1) ドライブを接続します。
注) SCSI ドライブから FreeBSD をブートしていて、IDE ドライブを増設した
り、FreeBSD を IDE のプライマリ・マスタ以外のドライブに入れている場合
には注意が必要です。[管理番号 415] を確認してください。
2) 再起動後、dmesg で新しいドライブが認識されていることを確認します。
SCSI ボードと、SCSI ドライブを増設した場合の例を下に示します。(具体的
な表示は製品によって変わります)
aic0 at ...
aic0 waiting for scsi devices to settle
(aic0:0:0): "SEAGETE ST32155N 0594" type 0 fixed SCSI 2
sd0(aic0:0:0): Direct-Access 2049MB ( 4197405 512 byte sectors)
この例では、以下の作業の対象は "sd0" ドライブであることが確認できまし
た。自分が増設したドライブが確認できない場合は *絶対* この先に進んでは
いけません。
3) root権限で /stand/sysinstall を起動します。
4) スライス情報を書き込みます。
「設定」/「パーティション」(Configure/Partition) を選びます。ディスク
の選択画面が表示されます。増設したドライブを選択します。(ここで間違う
と既存のドライブのデータを失うことになります)
「A」でディスク全体を FreeBSD で使うようにするのが最も簡単です。いくつ
かのスライスに分けたい時や既存のスライスを保存/解放したいときなどは
必要な操作を行なってください。
「W」で書き込みます。ブート・マネージャに関しては、このドライブからブー
トしない場合は気にする必要はありません。適当に設定して下さい。
注) 下記 5) 参照
「Q」でこの画面を終了します。
5) ディスクラベルを書き込み、ファイルシステムを作ります。
「ディスクラベル」(Label) を選択します。
「C」で新たな FreeBSD のパーティションを作成します。最初にパーティショ
ンのサイズを聞かれますが、デフォルトで使用可能な全ブロックサイズが指定
されますから、ディスク全体を一つのパーティションで使用する場合はこのま
まで良いでしょう。次にパーティションのタイプを聞かれますから、ファイル
システムを選択します。さらにそのパーティションをマウントする位置を聞か
れます。/mnt などのパスを指定します。このとき、指定したディレクトリが
なければ、自動的に作成されます。
「W」で書き込みます。このとき、
「マウントエラー /dev/sd0s1e デバイス, /mnt マウントポイント:
Invalid argument」
などと出た場合、一旦 /stand/sysinstall を終了し、4) で「W」の書き込みを
せずに、もう一度 3) から作業をしてください。
「Q」でこの画面を終了し、/stand/sysinstall を終了します。
6) ここまでで、ファイルシステムができあがっているはずです。5 で作成
したパーティションをマウントしてみましょう。
# fsck /dev/rsd0s1e 念のために確認
# mount -t ufs /dev/sd0s1e /mnt マウント
7) 起動時に自動的にマウントさせるには、以下の行を /etc/fstab に追加
します。
/dev/sd0s1e /mnt ufs rw 1 1
8) 中・上級者向けへの注意事項ですが、デバイス・スペシャル・ファイルの
作成についても、自動的に /stand/sysinstall が作成してくれます。手動で
# cd /dev;./MAKEDEV sd0s1a
とする必要はありません。
管理番号 522 (更新)
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Q. MP3 (MPEG audio layer3) データのデコード (再生)・エンコードを
行うソフトはありますか?
A. プレイヤーは、mpg123、xmms、amp、x11amp、splay などがあります。
FreeBSD 3.3-RELASE では、全て ports/packages が作成されています。
GUI インタフェースを持つのは xmms と x11amp のみで、その他は
CUI です (コマンドライン上から操作するということ) が、Tcl/Tk や
GTK+ で書かれた GUI インタフェースが多数用意されています。
<URL:http://www.jp.freebsd.org/www.freebsd.org/ja/ports/audio.html>
を参照して下さい。
MP3 エンコーダは、特許の関係から、完全にフリーなのは ISO が作ったもの
(dist10) のみです。そのため、その他のソフトは dist10 を元に作成されて
います。
この dist10 は、FreeBSD では mp3encode というパッケージ名で用意されて
います。この他に dist10 を元にしたものとして、gogo (午後のこ〜だ)、
lame、bladeenc があり、FreeBSD 3.3-RELEASE では 全て ports/package 化
されています。
ちなみに、FreeBSD2.2.7-RELEASE + Celeron 233MHz で、52MB の WAVE ファイルの
エンコード時間を計ったところ、
mp3encode (dist10) 32分 2秒
bladeenc-0.76 12分58秒
lame-3.51 4分50秒
gogo-222c 2分22秒
となりました。厳密な計測ではないので、参考程度にとどめて下さい。
音質については、どなたか聞き比べてレポートして下さい :-)
管理番号 1437 (新規)
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Q. PPP 接続して オフラインで mqueue にためたメールを送るため
% sendmail -q -v
を実行したときに配送を拒否されると、直後に再配送を試みても
Running AAA02472 (sequence 1 of 1)
AAA02472: too young (00:00:06)
などと表示され、配送できません。
A. /etc/sendmail.cf に
O MinQueueAge=10m
という行があるはずです。これは「mqueue に保存されてから再処理
されるまでの最短時間」を表します。
`too young' と言われたのは、ここで設定した時間 (この例では10分) が
経過しないうちに再配送しようとしたからです。これを
O MinQueueAge=1m
とすれば1分になりますし、コメントアウトすればいつでも再配送できます。
CF をお使いなら、sendmail.def の中の
#MIN_QUEUE_AGE='10m'
を適切に設定すればよいでしょう。CF-3.7Wpl2 の sendmail-v8.def を
使うと、デフォルトでは
O MinQueueAge=10m
となるような sendmail.cf が生成されます。
管理番号 1473 (新規)
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Q. /usr/bin/mail で日本語のメールを読もうとすると、長いメール
だけが文字化けします。
A. $HOME/.mailrc で set PAGER=jless となっているか見直しましょう。
環境変数 PAGER で jless が設定されていても、$HOME/.mailrc で
set PAGER=more となっているとページャとして more が起動されて
しまいます。
短いメールはページャが起動されずに素の iso-2022-jp が出力され、
kterm は iso-2022-jp を正しく表示できるのでうまく表示されますが
長いメール (環境変数 crt よりも行数が多いメール) はページャが
起動されて、ページャが ESC コードを ^[ と出力してしまいます。
管理番号 1487 (新規)
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Q. FreeBSD 3.3-RELEASE でネットワーク関係のプログラムがうまく動きません。
A. ifconfig -a で network interface についての情報を見て下さい。
lo0 はどうなっていますか。
詳しくは 3.3-RELEASE の errata の lo0 (ループバックデバイス) の項を
参照して下さい。
<URL:http://www.jp.FreeBSD.org/www.FreeBSD.org/ja/releases/3.3R/errata.html>
管理番号 1355 (更新)
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Q. FreeBSD 3.1R で、2台目以降の SCSI HDD から起動したい。
A. SCSI ID と、da device の unit number が一致していないと、SCSI HDD からの
起動に失敗することがあります (FreeBSD(98)3.1R-Rev01 で確認)。
例えば、下記のような SCSI 機器構成の場合、
0:NONE
1:NONE
2:2BG HDD (FreeBSD(98)2.2.8R-Rev02 (da0)
3:6GB HDD (FreeBSD(98)3.1R-Rev01 (da1)
4-6:NONE
7:ホストアダプタ
起動ディスクとして SCSI 3の HDD (kernel からは da1 として認識される)
を選択すると、SCSI デバイスの初期化の後、
change root device to da3
と表示した後
cannot mount root
で、panic・reboot してしまうという不具合が報告されています。
この場合、2通りの解決方法があります。
1. SCSI ID を変更する。
上記の構成を次のように変更して、SCSI ID と da device の unit number を
一致させれば、da1 から起動することができます。
0: 2BG HDD (FreeBSD(98)2.2.8R-Rev02 (da0)
1: 6GB HDD (FreeBSD(98)3.1R-Rev01 (da1)
2-6: NONE
7: ホストアダプタ
2. loader の設定を変更する。
ハードウェア上の制約などから 1 の方法を採ることができない場合もある
でしょう。このような場合は loader に、読み込むべき kernel の場所を明
示します。/boot/loader.rc を下記の内容で作成して下さい。
set root_disk_unit=1 #1を適宜変更する。
load /kernel
load -t userconfig_script /boot/kernel.conf #必要な場合
autoboot 5
/boot/kernel.conf については
<URL:http://www.jp.FreeBSD.org/www.FreeBSD.org/ja/releases/3.1R/errata.html>
を参照して下さい。
ただし loader.rc の記述が無くても起動できるのが正常なので、
FreeBSD(98) 3.3R-Rev01 では、root_disk_unit を設定しなくても
起動できるようになっています (FreeBSD(98)3.2R ではどうなるか未確認)。
また、FreeBSD 3.2-RELEASE でも
SCSI構成
0 : 4GB HDD(WindowsNT)
1 : 2GB HDD(FreeBSD3.2R)
2-6: NONE
7: ホストアダプタ(Adaptec AHA-2940UW)
ホストアダプタ設定
BootTargetID = 1
のように設定した場合に、
cannot mount root
で、panic reboot する不具合が発生しています。FreeBSD(98)-3.1R と
同じように「2. loader の設定を変更する」で対処が可能です。
関連 QandA:
[管理番号 1352] FreeBSD 3.x で、2台目以降の IDE HDD からブートさせる
[管理番号 85] FreeBSD 2.2.x で、2台目以降の IDE HDD からブートさせる
管理番号 1489 (新規)
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Q. ghostview で、起動時に ps ファイルを指定すると
% ghostview xxx.ps
Segmentation fault (core dumped)
となります。そこで
% ghostview
で立ち上げて ghostview の menu で xxx.ps を選択し、okay を押すと
Cannot open file: No such file or directory
と表示されるだけで xxx.ps を読むことができません。
A. ~/.Xdefaults や ~/.Xresources などで
*international : TRUE
としていませんか。X のアプリケーションの中には international という
リソースを TRUE にすると正常に動作しなくなるものがあります。
解決方法としては、次のどちらかを選べばよいでしょう。
1. 正常に動かなくなるアプリケーションについては
Ghostview*international : FALSE
を ~/.Xdefaults や ~/.Xresources に書き加える。
2. *international : TRUE と書くのをやめて必要なアプリケーションに
対してだけ
XCalendar*international : TRUE
のように指定する。
管理番号 1490 (新規)
更新履歴
Q. Mathematica 4.0 をインストールしようとしたところ、付属の
インストーラでは、次のように表示されて止ってしまいます。
> Enter 'd' for default installation, 'c' for custom, 'h' for help [c]:
> ELF binary type not known. Use "brandelf" to brand it.
> Abort trap
> MathInstaller cannot determine what kind of computer
> system it is running on.
A. インストーラのメッセージにあるように、インストーラを含め関連する
バイナリファイルを
% brandelf -t Linux ファイル名
としてやれば動きます。
たとえば CD-ROM を全部 MO にコピーした後、MO のマウントポイントで
% find . -print -type f | grep /Binaries/Linux | xargs brandelf -t Linux
とすれば、その MO を使って普通にインストールできます。
管理番号 26 (更新)
更新履歴
Q. FreeBSD が動いた実績のあるマシンのリストはありますか?
A. 以下のサイトに情報があります。
`FreeBSD POWERED hardwares' … PC 一般・周辺機器
<URL:http://freebsd.chem.nagoya-u.ac.jp/~ugoita/>
`Laptop Survey / FreeBSD' … ラップトップ・ノート PC
<URL:http://www.jp.FreeBSD.org/PAO/LAPTOP_SURVEY/index-j.html>
FreeBSD が動いたマシンのリスト
<URL:http://www.yuba.is.uec.ac.jp/~sawame/bsd/buyers_jp.html>