FreeBSD QandA 2002年4月11日 更新分
管理番号 946 (新規)
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Q. kernel.GENERIC98 で起動すると fdc0 は
fdc0 at 0x90-0x97 irq 11 drq 2 on isa
と認識されるのですが、fd0 および fd1 が認識されず fd2 および fd3 と認識され
フロッピーを mount しようとすると Device not configured となって
mount 出来ません。
A. mount する時に fd0 や fd1 でないと困るということであれば、
「システムセットアップメニュー」 (HELPを押しながら起動もしくは再起動)
で,フロッピーディスク番号の内蔵が #1,#2 になっているか確認して下さい。
もちろん、fd2 や fd3 を使って mount すれば普通に使えます。
管理番号 1845 (新規)
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Q. FreeBSD で 640MB の MO に UFS (FFS) を作成して使いたい。
A. SCSI 接続の MO ドライブならば、4.0-RELEASE 以降は da(4) ドライバで対応してお
り、基本的には標準のシステムで利用可能です。(*1)
ATAPI の MO は 4.4-RELEASE の時点ではそのままでは使えませんが、使えるように
する方法が [FreeBSD-users-jp 65621] で報告されています。
以下では da0 が MO ドライブであるとして説明します。
基本的には、他のメディア同様 disklabel を作成して newfs すれば使えます。
しかし 640MB の MO はセクタサイズが 512 バイトでなく2048 バイトなので、そ
ういう指定が必要な場合があります。
disklabel の前に fdisk で slice を作成することももちろん可能ですが、ここで
は割愛します。
(a) disklabel の書き込み (*2)
[管理番号 680] の A2、A3 を参考にします。
disklabel が
root# disklabel -r -w da0 auto
disklabel: /dev/da0c: Undefined error: 0
というエラーを出力して終了してしまう場合、A2 にしたがって slice の情報を消
す必要がありますが、dd の引数に bs=2048 が無いとエラーになって書き込みでき
ないことに注意してください。(*3)
エラーになる場合:
root# dd if=/dev/zero of=/dev/da0 count=4
dd: /dev/da0: Invalid argument
1+0 records in
0+0 records out
0 bytes transferred in 0.000411 secs (0 bytes/sec)
うまく行く場合:
root# dd if=/dev/zero of=/dev/da0 bs=2048 count=4
4+0 records in
4+0 records out
8192 bytes transferred in 1.138270 secs (7197 bytes/sec)
また A3 で「最小限のパーティション設定」というのは, c だけが存在するという
意味です。a パーティションが必要ならば、disklabel -e で編集するか、
/etc/disktab に 640MB MO 用の項目を用意しておいて、auto の代わりにそれを指
定しなければなりません。ここでは od-driver のパッチキットに含まれているも
のを使いました。([管理番号 22] 参照)
例えば、
root# disklabel -r -w da0 auto
user% disklabel -r da0 | tail -2
# size offset fstype [fsize bsize bps/cpg]
c: 310352 0 unused 0 0 # (Cyl. 0 - 151*)
これに対して,
root# disklabel -r -w da0 mo640
user% disklabel -r da0 | tail -3
# size offset fstype [fsize bsize bps/cpg]
a: 310352 0 4.2BSD 2048 8192 0 # (Cyl. 0 - 151*)
c: 310352 0 unused 0 0 # (Cyl. 0 - 151*)
の様になります。
(b) ファイルシステムの構築 (参考 [管理番号 575])
root# newfs da0a (*4)
Warning: Block size restricts cylinders per group to 10.
Warning: 3776 sector(s) in last cylinder unallocated
/dev/da0a: 1241408 sectors in 76 cylinders of 1 tracks, 16384 sectors
606.2MB in 8 cyl groups (10 c/g, 80.00MB/g, 9600 i/g)
super-block backups (for fsck -b #) at:
32, 163872, 327712, 491552, 655392, 819232, 983072, 1146912
Warning が二つ出ました。
一つ目は、すぐ上の disklabel -r の結果において a パーティションの bps/cpg が
0 になっているためです。newfs 後にもう一度 disklabel -r すると、ここが 10 に
なっています。
二つ目は、セクタをグループ化したときに端数が出てしまったという意味です。
この 8 MB 弱は利用できないことになります。まあ 8/640 なので良しとしましょう。
これで 640MB MO のメディアの準備ができましたので、mount して利用できます。
(*1) MO を利用するのに od-driver が推奨されることがあります。これは、いくつ
かのコマンドやカーネルに対するパッチですが。4.0-RELEASE 以降は MO を利用
するのに必須のものではなくなりました。
現在 MO を利用する際に od-driver を用いる利点は
- da(4) の代わりに od(4) でアクセスできるので、ハードディスクと間違わない
- removable メディアに配慮しているので、ライトプロテクトした MO をうっかり
read&write で mount してもシステムがハングアップしない
などです。
(*2) /etc/disktab に 640MB MO 用の項目があれば、[FreeBSD-users-jp 53060] で
報告されている通り、disklabel を省いて newfs のみで disklabel も同時に書
き込むことも出来ます。
root# newfs da0c mo640
Warning: Block size restricts cylinders per group to 10.
Warning: 3776 sector(s) in last cylinder unallocated
/dev/da0c: 1241408 sectors in 76 cylinders of 1 tracks, 16384 sectors
606.2MB in 8 cyl groups (10 c/g, 80.00MB/g, 9600 i/g)
super-block backups (for fsck -b #) at:
32, 163872, 327712, 491552, 655392, 819232, 983072, 1146912
これで da0c を mount して使用することが出来ます。
パーティション c を disk 全体を表すものとして fstype を unused のままにす
る慣習に従い、4.2BSD となっていると disklabel が下記の warning を出します
が、使用する上で支障はありません。
Warning, partition c is not marked as unused!
Warning, An incorrect partition c may cause problems for standard system utilities
また、disklabel が正しく書き込まれない場合があります。
user% disklabel -r da0 | tail -3
disklabel: bad pack magic number (label is damaged, or pack is unlabeled)
またこの方法では、disktype に auto を指定することは出来ません。
root# newfs da0c auto
newfs: auto: unknown disk type
となります。
(*3) 230MB のメディアは bs を指定しなくても書き込めます。
(*4) ここでは a パーティションにを newfs しました。当然ですが既に作成されて
いるパーティションしか newfs できません。/etc/disktab の 640MB MO のエント
リを使わずに auto で disklabel した場合には、c パーティションが存在するの
みですから、`newfs da0c' としなければいけません。
管理番号 2118 (新規)
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Q. Mozilla って何ですか? どうやって使えばよいですか?
A. Mozilla は、Netscape 4 の後継となるブラウザで、オープンソースで開発が
進められています。Netscape 6.x は、この Mozilla をベースにしたものです。
ports/packages として www/mozilla が用意されていますので、インストールして
% mozilla
で起動できるはずです。
最新版の追っかけをしたい方は、(基本的に) 毎日更新される nightly build
<URL:http://ftp.mozilla.org/pub/mozilla/nightly/latest/>
をどうぞ。正式リリースに比べて安定度は落ちますが、設定ファイルが壊れるとか、
致命的なバグがある、ということはほとんどないでしょう。使い方は、展開して
起動するだけです。
% tar zxf mozilla-i386-unknown-freebsd*.tar.gz
% ./mozilla/mozilla
メニューなどを日本語化したい場合は、<URL:http://www.mozilla.gr.jp/jlp/> より
日本語パック (JLP) をインストールします。お使いの mozilla のバージョンに対応する
日本語パックを取得して下さい。なお、日本語パックは nightly build には対応して
いません。
しかし日本語パックがなくても、メニューから
o View -> Character Coding -> Auto Detect -> Japanese を選択
o Edit -> Preferences -> Navigator -> Languages -> Add で
Japanese [ja] を追加。追加した Japanese [ja] を選択し、
Move Up (English/United States [en-us] より上に移動)
とすれば、問題なく日本語が使えます。
Netscape 4.x と比較は以下の通り。
利点:
- タブが実装されている。mozilla を立ち上げて Ctrl-t を押してみよう。これ
だけでも使う価値あり。
- CSS などの規格により忠実になった。
- あまり落ちない。
- Netscape 4.x の日本語入力の変な挙動に悩む必要がない。
欠点:
- 重い。初期の mozilla と比べるとかなり軽くなったが、Netscape 4.x と
比べるとやはり重い。
- Java Applet が動かない (対応の動きあり)。
どうしても Java Applet を動かしたい、flash を見たいという方は、ports から
www/linux-netscape6
をインストールする手もあります。
より詳しい情報は、以下のリンクからどうぞ。
mozilla.org
<URL:http://www.mozilla.org>
mozilla.org 和訳
<URL:http://jt.mozilla.gr.jp/index.html>
もじら組
<URL:http://www.mozilla.gr.jp>
Mozilla スレッド@ソフトウェア板 (mozilla 一般の話題)
<URL:http://pc.2ch.net/software/>
Mozilla とゆかいな仲間たち@UNIX 板 (UNIX 上での mozilla について)
<URL:http://pc.2ch.net/unix/>
管理番号 2122 (新規)
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Q. japanese/xdvi-vflib-pk* を入れたのですが、dvi ファイルをプレビュー
しようとすると、フォントが足りないようで表示ができません。
A. 以下の点を調べてみて下さい。
1. その dvi ファイルは、JIS フォントメトリックを使っていませんか?
例えば、jsclasses などを使っている場合が該当します。
<URL:http://www.matsusaka-u.ac.jp/~okumura/jsclasses/>
その場合、/usr/local/share/texmf/xdvi/vfontmap の後ろ4行にある
コメントアウトを解除してください.
2. japanese/xdvi-vflib-pk* は、japanese/ptex-pkfonts* にあるフォン
トのみを用いて表示を行おうとします。足りないフォントを自動的に生
成するようにするには、japanese/xdvi-vflib-pk* ではなく
japanese/xdvi-vflib を入れてください。もちろん、その後に
japanese/ptex-pkfonts* を入れると、そのフォントも表示に用いられ
ます。よく使う解像度のフォントは入れておいた方がよいでしょう。
管理番号 58 (更新)
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Q. FreeBSD で使える 100M Fast Ethernet のカードを教えてください。
A. FreeBSD のリリースノートにまず目を通せば、チップセットや主なカードの
名称はすぐ分かるでしょう。一般的には新しいリリースのものほどサポート
しているカードの種類は増えていると思われます。
次に実際の動作報告をメーリングリストのログや、Web ページなどから調べ
れば良いでしょう。国内の情報源として代表的な次のページを紹介しておき
ます。
<URL:http://www.sanpei.org/FreeBSD/FreeBSD-100base.html>
また、次のページに、各カードの性能を比較した情報があります。
<URL:http://www.kobe1995.net/~kaz/FreeBSD/ether.html>
管理番号 649 (更新)
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Q. CVS と CVSup はどう違いますか?
また Anonymous CVS や CVSweb とはどう違いますか?
A. それぞれ全然性格が違います。長いので最後にまとめをつけてあります。
1. CVS
CVS (Concurrent Versions System) はソースコードのバージョン管理ツールです。
RCS や SCCS の仲間と思ったらいいでしょう。CVS リポジトリ (repository) と
いうところに一括してバージョン管理ファイルを置いておくことで、複数の開発
者によるプログラムの開発作業を円滑に進めることができます。CVS リポジトリ
はリモートホスト上にあっても構いません (remote cvs と呼ぶことがあります)。
開発者は自分の手元で行なったソースコードへの変更を、cvs(1) コマンドを使っ
て CVS リポジトリに反映させたり、あるいは CVS リポジトリから任意のバージョ
ンのファイルを取り出したりすることができます。
CVS リポジトリの操作をするには、
- CVS リポジトリの置かれたマシンにアカウントがあること
- CVS リポジトリに対してアクセス権があること
が必要です。例えば、FreeBSD の開発では、開発者 (core team や committer)
は freefall.FreeBSD.org というマシンにアカウントを持っていて、そこにある
FreeBSD のマスタ CVS リポジトリを操作して開発を行っています。当然権限の
無い人はリポジトリをいじることはできません。
CVS そのものに関して:
<URL:http://www.cvshome.org/>
書籍では、
Karl Fogel: Open Source Development with CVS
竹内里佳訳、でびあんぐる監訳: CVS -バージョン管理システム-
オーム社開発局, ISBN4-274-06372-0
<URL:http://kahori.com/j-cvsbook/>
<URL:http://cvsbook.red-bean.com/>
また、info cvs に詳しい説明があります。
2. Anonymous CVS
Anonymous CVS とは、FTP の場合でいう Anonymous FTP に似ています。通常の
CVS では「匿名ユーザによるファイルの取り出しだけしたい」という要求を
満たせません。そこで、リポジトリの読み取りのみ誰にでも許可したサービス
が Anonymous CVS となります。
FreeBSD の Anonymous CVS について:
<URL:http://www.jp.FreeBSD.ORG/www.freebsd.org/ja/handbook/anoncvs.html#ANONCVS>
3. CVSup
CVSup は汎用のファイル配布ツールで、特に CVS リポジトリを取り扱うのに向い
ています。CVSup によるファイル転送では変更された差分情報のみを送りますの
で、Anonymous CVS に比べ遥かに効率的で短時間に処理することができます。ま
た、リポジトリそのものをミラーするには CVSup が適しています。
CVSup を利用するには cvsup(1) と呼ばれる専用のプログラムが必要で、サーバ
で動いている cvsupd(8) というサーバプログラムと通信します。FreeBSD では
どちらも ports/packages に収録されています。
FreeBSD の CVSup について:
<URL:http://www.jp.FreeBSD.org/www.FreeBSD.org/ja/handbook/cvsup.html>
4. CVSweb
CVS リポジトリを閲覧するための Web インタフェースです。個々のファイルの
コミットログを参照したり、リビジョン間の差分を確認するのに向いています。
FreeBSD CVS Repository:
<URL:http://www.jp.FreeBSD.org/cgi/cvsweb.cgi/>
5. まとめ
以下○×表にしました。
CVS anoncvs CVSup CVSweb
--- --- --- ---
× ○ ○ ○ 匿名ユーザによるリポジトリの参照
○ × × × リポジトリの変更
× × ○ × リポジトリのミラー
○ ○ ○ × 複数ファイルの処理 (ディレクトリ単位)
○ ○ × ○ コミットログや差分の表示
○ ○ △ ○ プログラムは FreeBSD 以外でも動く
○ ○ × × プログラムは FreeBSD に付属
× × ○ × 処理効率
管理番号 571 (更新)
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Q. FreeBSD で CD-R を焼くことはできますか?
A. お使いの CD-R のインターフェースによって、方法が異なります。
1. ATAPI CD-R
FreeBSD 4.0-RELEASE 以降に含まれている burncd(8) を使います。
ただし、FreeBSD 4.4-RELEASE と MATSHITA CD-RW CW-7585 等の組み合わせ
ではうまく動かず、ATAPICAM パッチを当てて cdrecord のアルファ版
(cdrecord-1.11a13 等) を使うと動作したという情報が以下にあります。
<URL:http://takeno.iee.niit.ac.jp/~shige/FreeBSD/FreeBSD.html>
2. SCSI CD-R
Cdrecord (sysutils/cdrtools) というプログラムがあります。
Cdrecord では、Sony 製や YAMAHA 製などの国内で流通している
メジャーなドライブが使えます。使用可能なドライブの情報などは、
<URL:http://www.fokus.gmd.de/research/cc/glone/employees/joerg.schilling/private/cdrecord.html>
から得られます。
この他に cdrdao (audio/cdrdao) というプログラムもあるようです。
なお、FreeBSD 3.*-RELEASE 以前に含まれている worm ドライバで
使えるドライブは、
Phillips CDD 522
PLASMON RF4100
HP 4020i
の3種類です。ただし、上記ドライブを国内で入手するのは非常に困難です。
また、自作の CD-ROM を作成するためには、CD-ROM のファイルシステムを
作成する mkisofs (sysutils/mkisofs) などが必要です。