前回から 3 週間ぶりの SNAPSHOTs Notes となりました. 本来ならば先月 30 日くらいを予定していたのですが(23日は意図的に飛ばしました), あれこれとばたばたしてしまい,残念ながら延期してしまいました. なぜばたばたしていたのか,という理由の説明も兼ねつつ, 今週の SNAPSHOTs Notes,です.
6 月下旬は,まさに連続して起きた Security 問題に追われた一週間だった, と言っても過言ではなかったかもしれません.非常に重要なソフトウェアに対して, 相継いで vulnerability が発見されました.
4.6-RELEASE が出た直後に,これだけばたばたと連続して問題が発生したため, 現在のところ release engineering team は 4.6-RELEASE の出直し版として, 4.6.1-RELEASE を考えているようです. 公式なリリースの 1 つになるかどうかまでは,まだ私にはわかりませんが, (4.1-RELEASE の後に出た 4.1.1-RELEASE のような形も考えられますので) おそらく何らかの形でリリースされるるのではないかという気はします.
4.6-RELEASE が出た後,というのもあるのでしょうし, 上記の security 問題対応というのもあったわけですが, ここ最近はあれこれ MFC がかかっていたような気がします.
lukemftpd が MFC されたのを受けて,snapshots.jp.FreeBSD.org でも lukemftpd を採用することにしました.元々の BSD な ftpd の感じはそのままに,wu-ftpd などにある機能の一部が取りこまれて, かなり使い勝手は良いような気がします.でも,現在はこれまでの ftpd も残っているので,なぜか ftp daemon が 2 つある,という状態になっています.
また,MFC というわけではないですが,4.6-RELEASE にあった ATA まわりの問題は, 6 月 19 日ころに(5-current は触られることなく)修正されているようです. 「まだだめだよ」と言っている人もいるようですが, 多くの場合はこれで解決しているように見えます.
5-current はここ最近結構変更が多くて,(仕方ないといえばそうですが) 結構落ちつかない感じのような気がします.ここ最近,といっても 3 週間分ですが, おおきくかわった点をいくつかあげてみます.
この他,whereis とか細かい奴もあれこれかわっています.
5 月下旬から続いた新 coreteam 選挙の投票が終了し, 新しい体制が発表されました.これから 2 年間は,以下の 9 名が coreteam として仕事をすることになります.
Greg Lehey (grog) Warner Losh (imp) John Baldwin (jhb) Jun Kuriyama (kuriyama) Mark Murray (markm) Murray Stokely (murray) Peter Wemm (peter) Robert Watson (rwatson) Wes Peters (wes)
再選組が 4 名,ということなので,半分以上が新顔ということになり, だいぶ雰囲気も変わりそうな気がします.そして, 日本人としては浅見さんに続いて日本人二人目の core メンバーに 栗山さんが選ばれています.なんにせよ,今後の coreteam の活躍をお祈りしたいと思います.
FreeBSD がどかどかかわるち,その影響をまともに受けてしまうのが SNAPSHOTs Project の宿命なのかもしれません. ここ最近の変更点を以下にあげてみます.
FreeBSD SNAPSHOTs Project では,現在多くの方に anonymous ftp サービスや web サービスをご利用いただいているのですが, 多くの方が殺到した結果として,現在 project として利用できる帯域 (最大10Mbps)をほぼ埋めつくしてしまう状態になりつつあります. また,distribution 作成時に利用する計算機についても,近い将来に起きるであろう 6-current, 5-stable, 4-stable の 3 ブランチサポートや, FreeBSD/sparc64 など他のアーキテクチャサポートなどを考えると, 現状はともかく将来的には圧倒的に CPU パワー不足であることがわかっています.
そこで,本プロジェクトの主旨に賛同していただけて,かつ現在不足している network, CPU 資源を提供していただける方を募集しています.具体的には, 以下のような内容を募集します.
- distribution 作成用計算機 (2台,もしくは3台)
- Pentium4 2Ghz 程度の CPU,20GB 以上の HDD,256MB 以上のメモリ, ethernet インターフェイスなどがついたごく普通の PC が,将来 (いまから 1 年後程度を想定しています)のために必要ではないかと思っています.
- network service 用計算機 (1台)
- 基本的には上記の distribution 作成用計算機と同様です.とはいえ, コンパイル作業はあまり行わないため,CPU は「あればいい」 程度でも構わないと思っています.そのかわり,HDD は最低でも 100GB 程度必要となります(公開する物を蓄えるために,「現時点」 でもこの程度の容量が現時点で必要となっています).
- 外向きのネットワーク帯域,および計算機の設置場所
- ローカルなネットワークは 100base-T でも十分なのですが, 外向きについては最低でも 10Mbps,それより多ければ多いほど良い, と思っています.
もしも「提供しても構わない」という方(全部,あるいは一部でも構いません), あるいは「あそこなら提供してくれるのではないか」 などの情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら,buildadm@jp.FreeBSD.org までご連絡いただけるとうれしいです.よろしくおねがいします.
やはり 3 週間あけると,話がいっぱいありすぎて書けない, という悲しい状態になってしまうような気がします.ちょっと反省するところです. 7 月は 7 月で書いている私もだいぶ忙しいはずなのですが, なんとかコンスタントに書いていけるようにしたいとは思います. 4.6.1-RELEASE がどうなるか,とか,5.0-DP2 はそもそもどうなるのか,とか, まだまだいろんなことが起きそうな気はします.