今回は 2 週間ぶりの更新となります. 先週はこれを書いている私自身が多忙のため, 全く時間を取ることができませんでした. 内容が内容ですから,雑誌のように書きだめするわけにもいきませんので, 書けなければどうしても飛ばしてしまうということになってしまいます. もちろん,「ならば書いてみよう」と思われる方がいらっしゃいましたら, ぜひ buildadm@jp.FreeBSD.org までご連絡ください.
毎度のこと,ではありますが, 先週と今週,それぞれ FreeBSD Security Advisories が都合 5 つ出されています. 必要のある方は適宜対応(更新)しておくと良いでしょう. また,現在 SA が出される対象となっているのは 4.4-RELEASE, 4.5-RELEASE, 4-stable ですので,自分の使っている環境に問題があるかを SA で確認したい場合には,これらのバージョンを使うようにしておく方が良いでしょう (4.3-RELEASE はすでに SA 対象では「ない」ことに注意してください).
1 週飛びましたので,今回は 2 週間分で内容 2 倍, ということでいこうと思います.
2002 年 3 月 16 日頃から,サービス提供計算機である snapshots.jp.FreeBSD.org は,トラブルのためサービスを全く提供できない状態におちいっています. 原因ははっきりとしているのですが, 復旧ははやくても 3 月 19 日以降になると予想されます. ご不便をおかけしていますが,あしらかずご了承ください.
4 月 1 日に予定されている,最初の 5-current からの公式 snapshots である, 5.0-DP1 に向けて,徐々に作業が進みつつあります.最終的な目標, である 5.0-RELEASE までの日程については, 5.0-RELEASE の page を見ていただくとわかりますが,簡単に書くと以下の通りです.
発表当初は 3 月 15 日の時点で branch を作成するという話でしたが, その後の議論で branch を作らず(?)に,Perforce の repository を作ってそこで 5.0-DP1 用の code 作業をする,ということになっています. すでにこの作業は行われています.5.0-DP1 だけ別の repository を作ることにより,既存の FreeBSD CVS repository で作業をしている人の手をとめることなく,release engineer が 5.0-DP1 のための作業を続けることができます(このために別にしたようです).
また,FreeBSD/sparc64 方面の作業をされている jake 氏は, FreeBSD/sparc64 の bootable ISO image を作って公開しています. とりあえずこれで install できる状態まではもっていけているようです. 5.0-DP1 でも sparc64 のリリースが予定されていますし, 5.0-RELEASE にむけて着実に作業が進んでいるような気がします.
ただ,個人的には「4 月 1 日」リリースというのが妙にひっかかっています:)
ここでは, 「まとまって文章を書くほどでもないけれど,大きな code 修正があった」 ような内容を,非常に簡単にざくざくと書いてみようと思います.
現在サービスが停止中ですが‥‥これまで GLOBAL を用いて /usr/src 以下の HTML 化を行っていた Source Code Tour でちょっとした修正を行いました.
これまでは,/usr/src の中身「全て」を一度に処理していたのですが, それを「kernel だけ」と「userland だけ」と別々に処理するようにしました. kernel の code が userland の program を使うことはありませんし, その逆もありませんので,特に kernel 内部を追いかける時に検索しやすくなった, のではないかと思っています.
先の FreeBSD Developers Summit の議事録が,そろそろ web で公開されそうです (すでに CVS repository には含まれていますが,まだ build されてないようです). この中で,4.8-RELEASE が 2003 年 2 月,つまり 5.0-RELEASE が出た後, に出そうという話が出ています.それが正しい方法かはともかくとして, ここまで先の予定を決めてしまって(現時点で 4.6-RELEASE, 4.7-RELEASE, 4.8-RELEASE, 5.0-DP1, 5.0-DP2, 5.0-RELEASE それぞれが出る予定が決まっている, ということになります),後はそれに向けてひたすらやるだけ, という FreeBSD の方針は,比較的うまくいっているのではないかという気がします.