BSDcon では,現在の 5-current から,4 月 1 日に 5.0-DEVELOPER-PREVIEW-1 として,ひさびさの 5-current snapshots を公式に出そう, という話が出ていた模様です.これを受けてかどうかはわかりませんが, ここ最近の 5-current はとても良い,という話が昨日くらいから current@FreeBSD.org でぽつぽつ話題がでています. 出すのが事実だとするともう残り 1 ヶ月なので, これからもさらにばしばしと 5-current が叩かれて良くなるのかもしれません. KSE まわりの変更はどうなるのかわかりませんが‥‥
FreeBSD の code 自体で言えば,今週は src/contrib 以下の更新が多かったかな, という気がしています.というわけで今週の SNAPSHOTs Notes はそのへんの話から. 今週は新企画もはじめます.
5-current と 4-stable 両方で,今週は結構あれこれと src/contrib 以下, つまり「FreeBSD 以外の開発組織が作っている(のを基本的に持ってきただけ) の code」が更新されていました.時系列順に見るとこんな感じ,です.
少なくとも ISC DHCP については,おそらくしばらく後に 4-stable にも MFC されるのではないかと思われます.binutils は, (もし MFC するとしても)まだもうしばらくかかりそうな気がします.
この種の情報は,cvs-all@FreeBSD.org というメーリングリストを読むのが一番早い,です. ちょっと分量が多いですが, 修正内容はもちろんその後の議論までまとめて追いかけることができます.
今回から,SNAPSHOTs project で毎日のように:) 行っている FreeBSD の release 作業について「一体何をしているのか」などの話を書いていこうと思います. まずは非常におおまかな概要から.
普段見なれている FreeBSD の配布物(ここでは「インストール時に使われる物」 だとおおざっぱに定義します)は,もちろん FreeBSD 自身のコードの中に 「作り方」の手順が書いてあります.具体的には src/release/Makefile という Makefile が,それです. 基本的には,いくつかの make 変数を設定しておいた上で /usr/src/release 以下で make release を実行すれば, コンパイルエラー等にならない限りは,FreeBSD 配布物ができあがります. なので,実は「ちょっとやってみよう」と思って実行する分には比較的簡単,です.
ただ,これで実際に作成することができるのは 「ftp install 用の配布物」「CD-ROM インストール用の CD イメージ」 までで,packages 等は一切作られません.普段見なれている, anonymous ftp で公開されている packages や, 4 枚組 CD-ROM にはいっている分割された packages は, また別の方法で作成され,また分類されています.
「FreeBSD のつくりかた」はきっと話が長いので, ぶちぶち切りまくって書いてしまうことになりそうです.また, 「make release の実行方法」を書いてもあまり意味がないので, 「make release を実行すると何が起きるのか」という視点で書こうかな, という風に思っています.