Date: Wed, 7 Jul 1999 15:07:25 +0900 (JST)
From: Nobuyuki Koganemaru <kogane@jp.freebsd.org>
To: announce-jp@jp.freebsd.org
Sender: owner-announce-jp@jp.freebsd.org
Subject: ANNOUNCE: FreeBSD(98) 3.2R-Rev01
Message-ID: <199907070607.PAA40094@castle.jp.freebsd.org>
FreeBSD(98) 移植チームよりのお知らせです。
FreeBSD(98) 3.2R-Rev01 の公開をアナウンスします。
ftp://daemon.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD-PC98/tars/3.2R-R01.tar.gz
他、FreeBSD(98)ミラーサイトから入手する事ができます。
(ミラーサイトに行き渡るまで、しばらくお待ち下さい)
上記のファイルのサイズは 13.9M バイトにもなります。ダイアルアップ回線で
ダウンロードするのは、費用と時間が掛かります。固定回線やミラーサイトの管
理者向けのファイルです。
ミラーサイトから必要な個々のファイルを入手するのが本来の方法ですが、上記
のファイルを直接ダウンロードする人が多いようですので、最低限必要なセット
を用意しました。
ftp://daemon.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD-PC98/tars/3.2R-R01.base-set.tar.gz
これは、次の物から成っており、3.2M バイトとなっています。不足したファイ
ルはミラーサイトから入手してください。
98bin/98bin.aa
98bin/98bin.ab
98bin/98bin.ac
98bin/98bin.ad
98bin/98bin.ae
98bin/98bin.af
98bin/98bin.inf
98bin/98bin.mtree
98bin/CHECKSUM.MD5
98bin/install.sh
98readme/About.98
98readme/Thanks.98
98readme/REPORT.98
98readme/README.1ST
98readme/Install.98
98readme/Hardware.98
98readme/Errata.98
98readme/Develop.98
98readme/Trouble.98
98readme/Relnote.98
98readme/Copyright.98
98src/ssys.aa
98src/ssys.inf
98src/install.sh
98src/CHECKSUM.MD5
floppy98/kern.flp
floppy98/mfsroot.flp
例えば、ATAPI IDE CD-ROM がある機種で2台目以降の IDE ディスクにインス
トールする場合は
98bin/ide2.tgz
floppy98/kernide2.flp
を、その他の機種で2台目以降の IDE ディスクにインストールする場合なら
98bin/ide4.tgz
floppy98/kernide4.flp
をミラーサイトから入手してください。
FreeBSD(98) 3.1R-Rev01 からの 98版での変更点は以下の通りです。
・ベースが 3.2-RELEASE になりました。
・1.23MB(2HD) [注] フロッピーディスクのアクセスが再度サポートされました。
[注] 通称 1.25MB PC98 2HD フロッピーディスクと呼ばれているもので、以降
1.23MB(2HD) フロッピーディスクと表記します。
・ufs の FD に対して書き込みを行うとファイルが消える、または内容が破壊さ
れるというバグが修正されました。
・インストール時に配布物をいれるメディアとして 1.44MB FD を使用すると、途
中で mount エラーが発生する問題が修正されました。
これは AT 互換機の FreeBSD の 1.44MB と minor 番号を合わせたことにより解
決されました。
・msdosfs の FD を mount しようとすると、"bad signature" エラーが出る場合
があるという問題が修正されました。
・一部の機種 (報告があるのは PC-9821V200MZ/C2) において、同一ドライブで
1.44MB FD 使用直後に 2DD(640/720KB) を使用すると、hard エラーとなる問題
が修正されました。
・PC/AT でサポートされている全ての FD フォーマット (1.72MB/1.48MB/820KB 等)
と、PC-98 固有フォーマットとして、2HD 1.23MB オーバトラックおよび 2HS フ
ォーマットが追加サポートされました。
2HS の採用により、2mode ドライブでも最大 1.476MB の容量が使用可能で、こ
れは 1.44MB オーバトラックである fd?.1480 と同一容量となります。
** 注意 **
2mode ドライブで 1.44MB FD を読み書きできるという意味では**ありません**
・パラレルポートドライバとして ppc ドライバが移植されました。IEEE STD 1284
を搭載した PC-9821 シリーズで使用できます。
これに伴い、従来の lpt ドライバは olpt ドライバに名称変更されました。単
方向プリンタポートしか持っていない PC-9801 シリーズの場合は、olpt ドライ
バを使用して下さい。
・options ATAPI なしでカーネル再構築するとコンパイルエラーが起こるバグが修
正されました。
・options CPU_BUGGY_CYRIX および options CPU_BROKEN_INVLPG は、カーネルが
その必要性を自動的に判断するようになったため、廃止されました。(options
CPU_BUGGY_CYRIX は 3.0 で廃止済)
・X-Mate および Canbe の一部で起こっていた、sysinstall のデバイスプローブ
時にカーネルが panic する問題が修正されました。(2.2.8R-Rev02 でも修正済
み)
・PC/AT の 3.2-RELEASE で追加された機能のうち、NTFS と Joliet 拡張 CD-ROM
のサポートが FreeBSD(98) でも使用できることが確認されました。ただし、
NTFS は原則的に読み込みのみです。
・PC-9801-120, RSA-98III シリーズの PnP モードに対応しました。しかし、まだ
動作確認がとれていない状態ですので、もし正常に動作しない場合は PnP をoff
にして使用してください。
・既知の問題として、boot 時に loader がカーネルを読み込んだ後にハングする
原因が判明し対処しました。原因は電源管理のない機種の内いくつかで
"device apm0" が指定されている場合に起こっていました。
<以下は機能が低下した項目です>
・2.2.8R に比べサポートされていない装置があります。特に SCSI 1 の 装置は正
しく認識されない場合があります。
・NEC 100 ボード (aic ドライバ) はサポートできていません。
・UFS MO, PDS からのインストールはできなくなりました。
・MO, PDS 用の od ドライバはありません。da ドライバで読み書きできるはずに
なっていますが、うまく動作しない場合があります。その場合は本リリース版で
はあきらめてください。
・インストール後の起動時に
Waiting 15 seconds for SCSI devices to settle
が表示されますが、30 秒ほど待たされます。
・インストールが 4M バイトのメモリでインストールできなくなりました。7.6M
ではインストールできたとの報告があります。
<注意事項>
なお、次の点に注意して下さい。
・SCSI 接続の CD-ROM 装置 (cd ドライバ) が認識されないという問題があります。
ただし、起動時に CD-ROM 媒体がセットされていれば認識するようです。これは
3.0R, 3.1R から生じていた問題のようです。
・新たにサポートされた FD フォーマットのうち、1.44/1.2/720/640/1.23
以外は、使用ドライブとの相性により、必ずしも使用できるとは限りません。
・FD のデバイスファイル名と minor 番号の対応が変わるため、インストーラで
のクリーンインストール以外の方法 (make world でのバージョンアップ等) の場
合、fd デバイスについて必ず 3.2R 用の MAKEDEV をファイルを取り出した後、
デバイスファイル名を再作成して下さい。
例) # cd /dev; ./MAKEDEV fd0 fd1
問題となるのは、1) ソースから FreeBSD(98) 3.2R を(make world で)バージョ
ンアップする場合と、2) 1.44MB フロッピーディスクを使った「アップグレード」
モードでインストールする場合です。この場合 1.2MB(2HC) FD を使えば問題あ
りません。
または次のシェル手続きを /dev/ で実行してからフロッピーディスクを使った
インストールを行えばだいじょうぶです。
#!/bin/sh
mknod() {
rm -f "$1" || exit 1
/sbin/mknod "$@" || die 2 "/sbin/mknod $@ failed"
chown root.wheel "$1" || exit 1
}
name=fd; blk=2; chr=9
for unit in 0 1
do
mknod ${name}${unit}.1440 b $blk `expr $unit '*' 64 + 3`
mknod r${name}${unit}.1440 c $chr `expr $unit '*' 64 + 3`
mknod ${name}${unit}.1232 b $blk `expr $unit '*' 64 + 10`
mknod r${name}${unit}.1232 c $chr `expr $unit '*' 64 + 10`
done
参考までに、MAKEDEV 後のデバイスファイル名および minor 番号の対応は以下
のようになります。
minor devname secsiz sec/trk track size FDD aka
0 fd? (fd?.1200と同じ)
1 fd?.1720 512 21 164 1722K 3mode DMF
2 fd?.1480 512 18 164 1476K 3mode
3 fd?.1440 512 18 160 1440K 3mode 2HD 1.44
4 fd?.1200 512 15 160 1200K 2mode 2HC
5 fd?.820 512 10 164 820K 2mode
6 fd?.800 512 10 160 800K 2mode
7 fd?.720 512 9 160 720K 2mode 2DD
8 fd?.360 512 9 80 360K 2mode
9 fd?.640 512 8 160 640K 2mode 2DD 640
10 fd?.1232 1024 8 154 1232K 2mode 2HD 1.23
11 fd?.1280 1024 8 160 1280K 2mode
12 fd?.1476 1024 9 164 1476K 2mode 2HS 1.48
・SCSI HDD の場合、FreeBSD(98) 2.2.X からバージョンアップする場合は次のい
ずれかの方法を行わなければ FreeBSD(98) を起動できません。
(1) / (ルートファイルシステム) に newfs を実行する。方法は Install.98 を
参照してください。(2) SCSI の使用しているデバイス名 [r]sd0s1a 等に対して
(同じメジャー、マイナー番号で) [r]da0s1a 等を作成するか ln [r]sd0s1a
[r]da0s1a を行うことでバージョンアップできます。全てのスライスのロウデバ
イス、ブロックデバイスに対して行ってください。
newfs を行う場合は必要なファイルは前もってバックアップしておいてください。
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