BSD-BOF 2002/7/3 於日本コンベンションセンター国際会議場 (席がぜんぜんたりない。入りきれない人もいた?) 18:26 司会 それでは2002年BSDなひととき、はじめさせていただきます。 たくさんの方にご来場いただきありがとうございます さっそく発表の方にうつらせていただきます。 18:27 NetBSD以外でpkgsrcを使うZoularis (原岡善行さん) (拍手) 2ヵ月前にあったNetBSD BOFで話した内容そのままですが、お話しします。 ZoularisはNetBSDのパッケージソースをNetBSD以外のOSで使えるようにした ツールで、Solaris/Linux/MacOSで使えます。NetBSDのpkgsrcは、 FreeBSD OpenBSD のportsに相当するものです。 Zoularisの特徴として、Solaris/Linux/MacOSでのパッケージ管理を同一手順 で行えるため、パッケージの管理コストが下ることがあげられます。NetBSDを 中心としてSoralis.Linux, Darwinも同時に使っている環境では有効でしょう。 特に、DJBアプリケーションのようにバイナリ配布を制限してるものや、IPv6 のパッチを当てないといけないツールを導入する場合、ソラリスには source ベースなパッケージがないためこれは便利。Zoularisではgensolpkgというツー ルを使ってsolaris形式の pkg を吐き出せる。また、パッケージ管理を、 mkconfを書くことで統一したポリシーで行える。4つのOSで共通した形でパッ ケージを使えることも利点。 悪い面としては、Linux/Solarisにはそれぞれパッケージシステムが既にある ため、二重の管理となり、混乱する。Debianではrpmとdebの二重管理となって いるが、それと同じようなものかもしれず、Debianの人はもしかすると慣れて るかもしれない。しかし、この理由でSolarisでは嫌がられるだろう。つまり、 NetBSDのpkgシステムを新たに追加するようになることになり混乱は生じやす くなる。また、Zoularisをソースからインストールするのが結構面倒。一番困 るのは、NetBSDのReleaseに合わせてフリーズされるため、NetBSDで新しいパッ ケージが出ても、Zoularisのパッケージでは新しいパッケージを利用できない ので、寂しい思いをするかも知れない。 Zoularisのインストールは、Solaris 8の場合にはバイナリーパッケージがあ るので、それを利用する。Solaris 7やインテルの場合にはソースから作らな ければならないので、面倒かもしれない。Linuxの場合には、Red Hat用と debian用のパッケージがあるので、それを入れれば良い。それ以外のLinuxで は、やはりソースからbuildすることになる。Mac OS Xの場合、bootstrap toolkitを展開してインストールしないといけない。環境によるかもしれない が、僕(原岡さん)の場合は手でパッケージをインストールしないといけなかっ た。 人によって違うところを改善するのがこれからの課題。(?) ipfのMakefileのように、 Makefile で各 OS 用のパッケージのターゲットが あった方が良く、Solarisのパッケージ形式やdebianのパッケージ形式のよう に作った方がよいかと思われる。 Darwin用のbootstrapキットが形が全然違うので混乱する。 DarwinやSolaris、Linux用は全然違うので、そのへんが混乱する。実際自分自 身が混乱しているので統合する必要がある。 AIX等、いろんなOSへ対応して行けば、もっともっと良いものになると思って います。 各OSごとの話として、Intel版やSolaris7のバイナリ版を準備しなければなら ない。Linux はディストリビューションごとにツールが違ったりするので、もっ とたくさんのディストリビューションに対応する必要がある。その辺のオプショ ンをあらかじめ大目にツールを入れておく形で作るのがよいのではないかと思 う。MacOSXの課題として、GUIがないのはMacOS としてはさみしいので、GUIが 欲しい。Cocoa, Carbon バイナリのおき場所を指定するやりかたが決まってい ないので、それを決めなければならない。Darwin でmakeできる pkgsrc が極 端に少ない。gettextやgtexinfoなどが入らないのが結構致命的かと思う。 CocoaでGUIを作り、OpenStepやGNUStepが入ったNetBSD, Solaris, Linuxでも 使えるような形で書くべきかもしれない。 configure が Mach-OS に対応してない pkgsrc が結構ある。 一方、Darwin に ports を入れようという動きがある。 そのままコンパイルできるようなパッケージソースを置いていないので、パッ ケージソースをDarwinの方に突っ込むような形で持って行けばよい。 一番大きな課題は、多くの人に知ってもらって使ってもらうことで知名度を上 げる。Developerの方はZoularisがあることを意識してほしい。BSD mag vol12 にはZolaris関連の記事が3つある。ソースからのbuild方法は坂本さんの記事 が参考になる。 参考url http://www.Netbsd.org/Zoularis 司会者:なにか質問? のくび:debianプロジェクトののくびです。 Debian の人はパッケージの混在を気にするので、普通は変換して使います。 http://www.kame.net/newsletter/20020322/ 原岡:そのままrpmを使っている人を見たので のくび:それはよくないですねぇ。Zolarisのdebianのバイナリがtar ballに なってるので、出来ればdeb パッケージにしていただければと思います。 原岡:makefileでいきなりdebになるようになればいいのかなと思いますが、 その方法がわからない。 のくび:手伝えるなら手伝います。 BOF資料 http://www.jp.netbsd.org/ja/JP/JNUG/event/20020331pkgsrcBOF/ 18:43 司会:BUGSの紹介をさせて頂きたいと思います。まずはCBUGさんから。 波田野:CBUGの波田野ともうします。CBUGは東京西で活動していますが、今年 になって活動できない時期がつづいているが、夏には活動したい。拠点は調布 だが、新宿でもうれしい。都合のいいかたはCBUG MLに参加してほしい。 18:44 司会:NOBUGさん のぐち:NOBUGの のぐちです。Nothern island ということで、北海道を拠点 にしているが、メンバーはどこでもいいので、参加者募集中です。よろしくお 願いします。 18:44 司会:EBUGさん ほかり:昨年の11月に設立された、新潟を中心とするBUG。イベントと呼べる ようなことはまだやってないが、7/20に3度目の会合を行う。11月に越後湯沢 あたりで、新潟県の観光資源を利用したイベントをしたい。WWWで発表できる と思いますので、皆さん宜しくお願い致します。 18:46 司会:SBUGさん 井上:四国BUGの井上と申します。夏にむけて讃岐うどんをネタにした宴会を 企画したい。遠方からでも参加OK。詳細決まり次第宴会MLにも流すのでMLで参 加表明をお願いします。 18:47 司会:BBQさん 秋山:こんばんは、秋山です。九州で BBQ をやってます。他に誰も来てない ので、尖兵として送り込まれました。九州に関連している、ダイエーホークス が好き、とんこつラーメンが好きな方など、ご縁があれば参加可能。 今後の予定として、8月ぐらいに焼肉をやるので、参加希望の方連絡ください。 18:49 NetBSD/OpenBlockSS (ますださん) (トレーナーを脱いでTシャツになる増田さん) Netのむこうのみなさん見えますでしょうか?このようなもの(daemon news の Tシャツ)を作りましたので、この場を借りて報告します。 (Kpresenter 立ち上がった) http://ns5.0bsd.com/~masuda/ ぷらっとホームから販売されている OpenBlockSSにNetbsdをportingしまして、 とりあえず動いてます。2週間くらい前にnetbsdのPower-pc MLに報告しました。 プロジェクトは去年11月に始まりました。某所でOpenBlockSSが発売されて、 wallnutと非常に近い構成をしてるよ、という情報から、wallnutをベースにし て作業を始めました。まだwallnutの部分がかなり残っています。 ほんの3日くらいでbootするところまで行きました。bootしてしまって、どう いう画面で止まったかというと、「boot deviceはどこですか?」で、 そこにboot deviceをいれるとそれ以降表示されない。かれこれ1ヵ月くらい原 因がわからなかったが、シリアルコンソールのクロックの設定を2箇所でやっ ているのが問題、とわかり、boot問題は解決。次に、realtekのドライバが動 いてるような気分だけど、実は動いていない。さらに、emac driverが入って るように見えて、実は全然ドライバじゃない。それらを克服して、現在では realtekのドライバ、メモリディスク, emac が動いている。当然、com portも 動いています。 とりあえず、私自身の個人的な問題で、GPLのソースは出来るだけ見ないよう にしよう(会場爆笑)、という心の持ち方。他のことに関してはいいませんが、 これについてはGPLのソースをみない。それと、汚ないインプリメントはいや だよね、というポリシーで作業する(そういえば、linuxな人たちも来てるんだ よな、といいつつ)。今現在は、ネットワークから、flash romからbootするシ ステムになっている。メモリディスクからのbootについては、8MBだと狭くて、 そのまま持っていくには容量不足なのでやってない。root FSはcranched binaryをつくると良いだろう。 emac のドライバがうごいているが、これはWasabi-systemsのアレンからemac のドライバを提供していただいた。一緒にお仕事してくれる人募集。 やらなければならないこと。RTC(リアルタイムクロック)は、簡単にできそう なのでまだやっていない。IDEのドライバは、気合いをいれないといけないだ ろう。LED、リセットスイッチも簡単そうなのであとまわし。PCMCIAやUSBが増 設できるようになっているので、このやろうと思ったが、ここ(ToDo)に書いて います。 (若干のデモ) 19:00 司会:BUGs紹介。BAY-BSDさん たかの:海浜幕張を中心に活動してます。京葉線沿線がメイン。今日も3時く らいからミーティングを開いてきました。ちょっとずつ沿線でイベントします ので良かったら参加してください。 19:01 司会:NBUGさん 蛯原さん:名古屋BSD USER GROUPというのをやっておりまして、今年6月に 「オープンソースのつどい」という、LinuxのグループとBSDのグループがいっ しょにやる日本唯一のイベントをやりました。Dreamcastに強いBUGです。名古 屋といいますと手羽先なので、手羽先を中継します。 19:02 国際化ドメイン名技術解説 (米谷さん) JPNICの米谷です。そろそろやりそうな国際化ドメイン名の技術解説というこ とで、DNSにどう使うか、どうアプリケーションに実装するかを話します。 IDN((Internationalized Domain Name;国際化ドメイン名)は、ドメイン名と してつかえる文字のレパートリーを非ASCIIに拡張しよう、ということで、漢 字やひらがなも使えます。unicodeを基本とし、unicodeに入ってるものは使え るようにしよう、ということで、IETFのIDNワーキンググループで技術仕様を 検討中(約2年)、ほぼ終了。RFCになるfinal callがかかった段階。 WGでは、3つの提案がなされた。1つはアーキテクチャ(IDNA)で、プロトコルの 要素としてのIDNの処理方式を規定する。2つ目は正規化(NAMEPREP)。unicode には、1つの文字で複数のコードポイントを持つもの、見た目が一緒でもコー ド形式が違うものがある(例えば大文字、小文字や全角、半角)が、これを統一 しなければならないので、複数のコードポイントを持つ文字の正規化方法を規 定する。また、一部文字(スペースなど)を禁止する。未定義文字は、サーバで は使ってはいけないが、クライアントでは許すようにしよう。この処理はアプ リケーション側で行う。STRINGPREPも標準となるかもしれない。UNICODE 3.2 ベース。3つ目はASCII互換エンコーディング(ACE)。これには、ASCIIかどうか という事を識別するためにACE prefixと呼ばれる符号を追加する。DNS server や http proxyは現在のものを使えるようにする、つまり、既存のインフラを 使えることが重要で、そのためにASCIIにエンコードする方法をとった。 PUNYCODEが使われるが、これは非ASCII文字をASCIIで表現するためのもので、 効率を優先する。つまり、ドメイン名のラベルは63文字までというのは変えら れない一方、なるべく多くの文字を使えるようにするために、圧縮がきちんと できるアルゴリズムとする。 また、実装が大きくなるといろいろなデバイスに入れにくくなるので、実装サ イズも小さくすることも考慮した。 考え方はめんどくさいので飛ばします。 Punicode変換例 日本語ドメイン名.jp はprefixが付いて **--ECKWD4C7C777U7MWO4BC84J.JP という文字になります。 国際化ドメインの方式のアルゴリズムのイメージ ユーザが入力したら、まずUnicodeに変換し、最終的にネットワークに流すと きに変換する。 (図) HTTP Requestの場合、HTTP headerのGETも変換する。 これが決まったからといってすぐ使えるわけではなく、アプリケーションが揃 うまでは使えない。その推進のため、BSD licenseに近いキットを開発中で、 それがmDNkit/idnkitである。idnkitは標準化されたもので、最新版2.4では IDNA-06である。mDNkitにはlibmdn というライブラリがあり、zone file を変 換するフィルタとして lmdnconvがある。 mDNkitは ResolverとDNS serverの間をサポートする。 BINDのnamed.confの場合、named.confに直接日本語をかいてもだめで、 zone "**--..." と書く。これはmdnconvで変換できる。 runmdnをつかうと、既存のアプリケーションを変換できる。ただし、suidされ ているものや、static linkのものはだめ。 operaの6はこっそり対応しているので使えます。Mozillaのパッチ(mozilla JPNIC patch)はある。 (笠原さんにタッチ) 笠原:(デモ http://セガ.jp) Mozillaのベースバージョンが古くてslash.dotでたたかれましたが、1.0のパッ チもあります。 ここからはmDNkitをつかっった実装の話。フリーソフトを国際化ドメインに対 応させよう。mDNkitというのは、国際化ドメイン名をあつかうためのツールキッ トである。mDNライブラリーが中核として存在し、nameprepとかpunycodeとか の機能を提供します。mdnconvというのが、mdnライブラリを利用した変換ツー ルです。フリーソフトウェアになっていて、裁判のときに東京地裁が管轄する という付帯条件を除いてBSD licenseとほぼ同じ。 本家に国際化ドメイン対応を反映させるにはどうしたらいいか、とか人材募集 とかの話か、ということではなく、MDNきっとの開発で手いっぱいなので若手 募集です。このへんのところは若手で元気のある人にやってもらいたいなぁ。 MDNライブラリの話を詳しくして生きたいと思います。mDNライブラリというの は、IDNA, nameprep ACEに従う。国際化ドメインの基本的な機能を提供してい る。また、 punycodeとunicodeの変換を提供している。一般的アプリから利用 できるよう、APIを提供している。MDNライブラリの内部処理はunicodeで行わ れている(今後はutf-32になる予定)。他のEUC,sjisからの変換も可能になって いるが、iconv()が必要。BSDには入っていないので、Gnuをつかう必要がある。 ただし、今後はunicode baseのアプリがふえるだろうから、libmdnliteでは iconvをぬいてある(mDNkit-2.4から提供)。ただし、utf-8と他のコードとの変 換は不能。 mDNライブラリを使って国際化ドメインに対応させるには、アプリ側の修正が 必要。サーバ側ではとくに必要なし。ドメイン名を扱うアプリケーションやホ スト名そのものをあつかうアプリケーション。代表例としては、ホスト名自身 を引数に取ったりしているtelnetやpingなどが対象になります。URLを扱うア プリケーションも、URLのホスト名を対応させる必要があります。つまり、 wgetなどでも対象になる。 ドメイン名を使うものにメールアドレスがありますが、メールアドレスについ ては、合意の上使わないと難しそうな感じです。メールのメッセージのなかに はドメイン名が入っているが、この形式は規定されている(RFC822)。 From:User Name で、FromのところがMIMEと競合する可能性がある。つまり、ユーザ名はMIME, addressは ACEになる。ちゃんとプロトコルを決めないと思わぬ事故がおきる だろう。 アプリケーションでの処理手順 アプリケーションで国際かドメインを扱う場合 BSDのひととき.jp まず、ユーザが入力したドメイン名を受けとる。次に、UTF-8に変換、ドメイ ン名を正規化する(NAMEPREP)。 bsdのひととき.jp 残念ながら、英数字の部分は小文字に正規化される。次にACEに変換。 zq--bsd-v73bofa4b6a.jp 最後に、ドメイン名からgethostbyname()でIPaddressを引く。 mDNライブラリのAPIは3つ。 初期化 mdn_nameinit(void) エンコード mdn_encodename(int actions, const char *from, char *to, size_t tolen); で、char *fromに入れるとchar *toに返ってくる。正規化のみ行う、ACEのみ 行う処理も可能。 mdnkitに関する情報 http://www.nic.ad.jp/ja/idn/ mdnkitの後継としてidnkitとなり、最新バージョンは2.4。今後はRFCになる標 準方式のみに対応。関連するソフトウエアとしてMDNライブラリのperlやruby のI/Fも存在しています (BINDの例) ゲートウェイ IN CNAME … エフテーピー IN CNAME ルーター mdnconvをかけると(idnconvになっていますが)、ACEに変換されます。 サーバ側はmdnconvをかますだけでOK。 質問 たかの:他の国はどうなってますか? 答え:中国、台湾は一生懸命。北欧も興味あり。 梅本:runmdn に関して、どのへんの関数をoverrideしてるのか知りたい。 IPv6だとv4と違うので。 答え:getaddrinfo() も wrap する。 OpenBSDではLibcからのダイナミックリンクはやらせてくれない。 openBSDへのマージはむりだと思います(会場笑) 19:31 BSD security update (itojun@IIJ技術研究所さん) BSD security updateということで、先週みなさん眠れぬ夜を過ごしたと思い ます(会場笑)。BINDとOpenSSHと連発できまして、幻覚が見えるような状況で した。 まずBINDです。libcの中のgethostbyname()の中にbuffer over runの可能性が 6/25に発見。各BSDにcommitされたのが6/26。ものすごいのは、 gethostbyname() の中にバッファオーバランが存在する。つまり、既存の全て のbindにセキュリティホールが存在。9.2.1 は(コードとしては残っているが 使われないので)安全とみなしてよい。 ほとんどすべてのOS, UNIXベースの機器に問題。BSDだとlibc/libresolv。 正確なのはcert advisoryをみてください。 glibc は確か大丈夫と書いてありました。solarisはだめですね。プログラム は、DNSをひくプログラム全てです。lsとかは大丈夫(会場笑)。ping はとくに setuidなのでとくにあぶない。 攻撃方法ですが、悪意のDNSサーバから腐った答えが返ると危険。横から投げ るのがいても危険。対策は、各BSDのsecurity advisory をよく読み、とにか く最新にしてmake buildするというのが唯一の解決。static linkされたバイ ナリはshared libをupdateしてもだめ。libresolvだけstatic linkしてるのが いくつかあり、それらも危険です。例えばNETBSDの user.sbin/bind/digなど。 pkgsrc/portsで入れたバイナリやパッケージソフトでもstaticの場合があるの で、気をつけてください。 386bsd時代からupgradeして生活してきた人は、古いshlib majorの libc/libresolvがあるので、危険。古いshlibは消すこと。OSをエミュレーショ ンするライブラリは、安全といいきれないならとりあえず消すべき。 例えば、1000台とかマシンがあって、どうしてもmake buildできない場合には、 bind 9.2.1 namedを通してDNS queryを出す。bind 9.2.1では、受けとった responseを再構築するので、クライアントは危険を回避できる。clientでは、 /etc/resolv.confでbind 9.2.1の走っているホストを指定する。ちなみに、 9.2.1より前の版のBINDでは、再構築しないので役に立たない。NATルータや BIND9.2.1以外のnamedでは負けます。それから、そうした場合でもdigや nslookupで別のサーバをさしたらもちろん負ける。さらに、9.2.1にupgradeし ても横から嘘を投げる(嘘のresponse攻撃)のありなので、すべてのqueryを 9.2.1経由とし、予測外のパケットはフィルタすることで対応する。 次はOpenSSH。6/21、OpenSSHのchallenge-response認証に脆弱性が発見され た。6/26に修正。BINDの修正も6/26で、6/26は死ぬかと思いました。 OpenSSH 2.3.1-3.3すべての版に脆弱性あり。ただし、2.3.1は古すぎなので論 外。3.2.xは priv. separation で何とかなる。3.3も危ない方にカウントし ておいたほうがいいでしょう。 攻撃方法は、skey認証の時に、response数がchallenge数を超えるとbuffer overrunが発生し、rootが奪われる。Theo君によると、攻撃スクリプトは5種類 くらい出回っているようです。 塞ぎ方ですが、いくつかあります。まず、3.4p1にバージョンアップ。 OpenBSD, NetBSDのばあい、最新にcvsupしてmake buildすれば良い。 設定では、UsePrivilegeSeparation yes が絶対お勧め。あと、advisoryにつ いているパッチを当てるというのもあるが、完璧かどうかは不明。さらに、 challenge resoponse認証を止めて逃げるというのもある。 (PAMAuthenticationVilKbdInt no) それと、protocol ver2を止めて逃げるというのもあるが、これはv1にそもそ も脆弱性があるので、駄目。対策できないならsshdを止めてください。 Advisoryの出方。まず、3.3にしてprivsepをonにしろといわれました。 しばらくして3.4がリリース、privsepをonにしろといわれましたが、この時に はdiff、workaourndも付いていました。 FreeBSD securityとかNetBSD techsecurityをみてる人は最初からworkaround 見せろ、と文句を言ってましたが、最初のadvisoryは、脆弱性を見付けた 時点で出すのが義務であり、3.4のリリースまでとても待てない。ISSがいつディ スクろーじゃを出すかわからないというのも理由でした。逃げ道をかいてなかっ たわけは、最初のadvisoryに逃げみちをかくと攻撃方法が推測できて、Cのス クリプト500行くらいで書けてしまう。そういうわけで、まだ文句を言ってる 人もいるが、これ以外のリリース方法はあり得ないと僕は思っています。 一応Theoくんに説明をURLに書いてもらいました。 theo問題(場内爆笑) theoくんは文章がきつくて短気なんですが、いつもはすごいいいやつなんです よ。プロジェクトリーダとしてもプログラマとしても有能。いろいろなプロジェ クトの中で、Openbsdのプロジェクトが一番家庭的。ゴールがセキュリティで共 有されてるため。 リリースエンジニアリングが得意ですが、ただし、コミュニケーションは下手。 日本でいうとくさかべよういちさんみたいな感じ(爆笑)。fjとか見てる人は 「困ったなぁ」と思う人がいると思いますが、直接会うといい人です。 theoくんについても理解してあげてください。チャンスがあったら一緒にごは んをたべてマブダチになろう。 もっとopenbsd developer に日本人がほしい。 プログラムを書くときにはsecureに書こう * ひとつの情報を2つの変数で管理しない (bind) 一つの情報を2つの変数で管理しないでください 1つの状態は1つの変数で管理しましょう * unsigned/signedをまぜちゃだめ(openSSH) ポインタ引き算によるoverflow (void *)0 - (void *)0xffffffff (宿題) OpenBsdのmanpageにライブラリ危険情報が追加されています。参考になります ので、openbsd 使ってない人も man だけは読んでみてください。 (時間がないので質問はあとまわし) 19:47 司会:KBUGさん 谷口:KBUGの谷口です。kbugなんですが、1999/11/13に設立されましたが、去 年年末の総会で運営委員会が決まりました。代表が神戸さん、副代表が矢野さ ん、運営委員として寺本さん、武藤さん、野田さん。coreさんと前川さんは運 営委員からはずれました。勉強会などを不定期に開いています。今月は、kbug & jus で「sendmailの父をかこんで」というのをやります。詳細は後でjusの りゅうちさんから。詳しくはwww.kbug.gr.jpでご覧下さい。MLに登録したら kbugのメンバーになれますのでお気軽に。 19:49 XCAST6 (今井さん@XCASTwg) XCASTご存知の方(会場、ほとんど全員) XCASTでやりたいことは、コンシュマむけのマルチキャスト、だいたい10〜16 人くらいのもの。こういうことはマルチキャストはできない。こんなマルチキャ ストのエントリをつっこむと、ルータは大変なことになる。XCASTはグループ マルチキャストで、人は「なんちゃってマルチキャスト」と言います。 でも、グループマルチキャストができるまではこんなのだった。 これが、半年くらい前にやっているwideのマルチキャストです。今この裏で XCASTをやってます。 これが私、これが静岡県民、これが北海道、これが名古屋、このへんに札幌ビー ルが。。 今回紹介したいのがここ、真中ですが、じつはInteropのNTT東日本のブースで す。一応いてください、と頼んでおいたのでいるようです。 今回御紹介するのは、midnight xcast meeting。wide内外で、ADSLだと上りが 細く下りが太いが、このxcast meetingも上り1つ、下りたくさんでADSLと相性 ばっちり。遠方の BUG meeting、特にNBUGには濃い人が多く、話ができる。 週に一回ずつやっています。3年くらいやってるが、wideでいちばん頻度がた かいwgです。結構あきない。ぜひみなさまにも入っていただきたい。 今回、NTT東と共同実験は、これがXCastは研究者のおもちゃじゃない、という ことを示すためにやっているものです。NTT東日本IPv6共同実験。 IPv6の目玉はなんだ、XCast6だ、という人もいるんですね。v6/v4トンネルルー タがXCASTしゃべるので、ばっちり。FletsADSL、B FletsでIPv6だ。 wide 6bone とも接続してますので、自動的にWIDEのXCAST網と接続。 今日は本当は自宅からしゃべる予定だったけど、トラブルのため、きました。 NTT東日本のブースで展示していますので、XCASTってあるらしいですね、と 100人くらい見にきてください。 今後の開発の参考にしたいので質問です。このプラットフォームに対応してく れたら俺はXCAST6使うぜ、というのはどれ? * NetBSD1.6 * NetBSD1.5.3 * FreeBSD 4.6 * Linux 2.4.x * Windows XP (FreeBSD4.6が結構多い) WindowsXP は会社でおやじをだますのにいちばんいい。実は各種あり、NetBSD 1.6は、やります。1.5.3は研究室レベルで動いています。Linux は韓国 Soongsil univ. で先週くらいから動いています。それから、WinXP クライア ントとしていんちきながら動作中。どれを最初にリリースするのがいいかな?… この部屋は4.6ね。FreeBSD4.6研究者レベルではある。 呼びかけ ネットワーク管理者が多いとおもうので、まずはイントラで使ってみてくださ い。次に、BUGのイベントでネタに困ったら使ってみてください。 Windowsユーザを巻き込んで・・・Midnight XCASTやってますので、参加者募 集中です。 ごめん1つ忘れてた。一応みんな北海道まっててくれてるので、会場では出来 ないこと。XCASTで参加するとビールが飲めます。「かんぱーい」 次は幕張に来なくてもいいよね。 質問 原岡:MacOS Xはやらないですか? 答:なんか、NBUGの人が欲しいといってたけど、あそこには作る人がいるしな。 次のリリースで完全対応。 ?:機材ってどういったものが必要になりますか?特にカメラ 答:こんなこつぶのおやゆび大のやつでいい。BT878みたいな枯れたのがいい。 あるいは、USBのcreativeのwebcam plus。Linuxは、Video for linuxが動けば いい。WindowsXPは何でもいいや。どうでもいい、じゃなく 20:00 jusのsendmail勉強会おしらせ (りゅうちさん) jus の りゅうちといいます。jusのsendmailの父を囲んでのおしらせです unixとかサーバとかでメールサーバを使ったことがある人なら、少なくとも1 度はお世話になっただろう、というsendmailについて。 jusのページにも案内出してます。 http://www.jus.or.jp/events/20020719eric.html K*BUG & JUS共催講演会 「Sendmailの父を囲んで」 7/16 18:45から「つるや フォーラム」で行います。jus会員は1000円。詳しくはjusのweb pageをみてく ださい。 講師 Eric Allman, Greg Shapiro 会場有料ですが、そんなに高くないと思うのでぜひよろしくお願いします。 「横浜遠いよ」という方のために、大阪でもK*BUGさんと共催で同じことをや ります。 http://www.jus.or.jp/benkyokai/02-07sendmail.html 大阪市立大学文化交流センター、こちらは無料。5000円は懇親会。 日時: 2002年7月19日(金) 18:30-20:30 (受付開始 18:10)。 20:02 司会:BUGs 紹介、samba ugさん さがら:はじめまして。日本 samba ugさがらともうします。 明日18:30から、となりの会場(303 室)で「samba 日本語版、本当に必要?」 「samba 日本語版やめちゃってもいいかな?」ということで、ug, 開発、国際 化もろもろに関する話題でBOFがあります。お時間がありましたら是非参加し てください。 20:03 司会:DEBUGさん 猿田:debugのさるたです。debugは茨城県南つくばあたりを中心に活動してい ます。5月に筑波の山の中で「人はipなしで生きられるか」というイベントが あり、私は出られなかったのですが、大好評のうちに終了しました。あと、月 に一度くらい取手のデニーズに集まっており、今週末にも開催予定です。よろ しければDEBUG ML に参加してください。イベントのほうにも参加していただ けると幸せになれるかもしれません。よろしくお願いします。 20:05 司会:BUGsさん はたの:BUGs のはたのです。BSDユーザーズグループ連合として頂点に立つも のではなく、BUGのメンバーがあつまってワイワイやりたいねということでやっ ています。うちでもBUGつくったよ、というのがあったら連絡ください。また、 こういうイベントのときにBUGとして協力するとりまとめができればと思いま す。 20:06 司会: NBUGさん いしはら:NBUGのいしはらです。唯一かどうかわかりませんが、東海open sourceコミュニティということで、毎年名大祭で「オープンソースの集い」を やらせていただきました。多数のご参加、ありがとうございました。来年もや りたいと思いますので、ぜひぜひ宜しくお願いします。 20:06 追加アナウンス いとじゅん:この部屋の時間とconflictしますが、再来週IETFがあります。 場所はパシフィコ横浜です。電車でいけるIETFは当分ないと思います。 参加費$600です。有名人が来るかもしれないので、飲むかもしれないのでよろ しく。 (質疑応答できなかった方は外でつかまえてください)