FreeBSD QandA 826

FreeBSD QandA

Q. Subject: =?iso-2022-jp?B?GyhJUjBYXTheWD1EGyRCQmAycRsoQg==?= と
   "Subject 欄" に半角カナ文字が MIME encode されていました。これは、す
   べきでないにしても、べつにいけない事ではないのでしょうか?

   要は、MIME encode されていたら、半角カナは使えるのかということです。

A. 「半角カナ文字」が使用できるか否かは、使用する文字コードに「半角カ
   ナ文字」が含まれるか否かによります。MIME encode されているか否かに
   よるのではありません。

   上記の Subject: 例は

      * ISO-2022-JP という種類の文字コードを (=?iso-2022-jp)
      * MIME の B encode という手法を用いて (?B)

   表現している事を示しています。ところが、ISO-2022-JP 文字コードには
   「半角カナ文字」 (JIS X 0201 カタカナ文字) は含まれていません。よっ
   て、上記 Subject: 例は自己矛盾を起こしてしまいます。

   日本語を表現するための文字コードには、ISO-2022-JP の他に Shift_JIS
   (シフト JIS) や EUC-JP (日本語 EUC) などがあります。Shift_JIS や
   EUC-JP には「半角カナ文字」が含まれています。よって、これらの文字コー
   ドを用いて MIME encode すれば、「規格上は正しい」「半角カナ文字を含
   んだ」Subject: を実現できます。

   しかしながら、多くの電子メールソフトは Shift_JIS や EUC-JP を用いた
   MIME encode には対応していません。この場合、たいていは MIME encode
   された文字列がそのまま表示されることになります。Shift_JIS や EUC-JP
   を用いると、結局は相手に自分の意図する言葉を伝える事ができずに終る
   可能性が大きいのです。

   受け取り人全員の電子メールソフトが Shift_JIS や EUC-JP の MIME
   encode に対応している事が明らかなら、それを使うのもよいでしょう。し
   かし、それが確認できない場合は、使わないでください。特に、メーリング
   リストなど公共の場においては、決して使用してはいけません。

   結論としては、「半角カナ文字」は諦めて

      * 「全角カナ文字」(JIS X 0208 カタカナ文字) を
      * ISO-2022-JP 文字コードで

   用いる事を強く勧めます。

間違い・追加情報を見付けた場合は、 修正案の投稿のしかた を読んだ上で、
QandA@jp.FreeBSD.org まで お知らせください。