FreeBSD QandA 803

FreeBSD QandA

Q. FreeBSD と他の OS とが同じハードディスク上に混在しています。FreeBSD 
   よりも前のスライスにインストールされている他の OS がいらなくなったので、
   この領域を潰して FreeBSD から使いたいと思います。何か注意することはあ
   りませんか?

A. まず始めに、バックアップを取って下さい :-)

   FreeBSD が起動する時に、同じハードディスク上に複数の FreeBSD スライス
   が存在する場合、FreeBSD は最も若いスライス番号を持つスライスにインストー
   ルされている (と仮定して) FreeBSD を起動しようとします。そしてその a 
   パーティションにある (と仮定して) /kernel (か boot string でユーザが指
   定したカーネル) から起動しようとします。

   補足: FreeBSD スライスとは、スライス ID が 165 であるスライス

   そのため、今まで使っていた FreeBSD よりも若いスライス番号を持つスライ
   スを FreeBSD スライスに設定すると、以後その若い側にあるスライスから 
   FreeBSD が起動してしまうため、これまで使っていたスライスにある FreeBSD 
   からは起動できなくなってしまいます。

   実は、このスライス ID と呼ばれるものは、FreeBSD が起動する時にどのスラ
   イスに FreeBSD がインストールされているか、どのスライスから FreeBSD が
   起動すればいいかを決めるためだけに使われているので、新しく使いたい、若
   いスライスのスライス ID を 165 以外に設定して newfs を行なうと、実はそ
   のスライスを通常の FreeBSD のファイルシステムとして mount できて、使え
   てしまいます。

   実際に使用する上では、/etc/fstab を変更して、この mount を起動時に自動
   的に行なわれるようにしたいと考えるかもしれません。

   もう一つ注意する点があります。FreeBSD よりも若いスライス番号のスライス
   数が増減した場合、FreeBSD のスライス番号がずれることになるので、
   /etc/fstab 中の /, /usr, /var などのマウントポイントに対するブロックデ
   バイス名が変更されることになる点についても、要注意です。


   サンプル (一台目の IDE の場合)

       Slice
           1  他の OS
           2  未使用  <- このスライスの ID を 165 以外に設定する
           3  FreeBSD

       # newfs /dev/rwd0s2c
       /dev/rwd0s2c:   1733760 sectors in 424 cylinders of 1 tracks, 4096 sectors
       846.6MB in 27 cyl groups (16 c/g, 32.00MB/g, 7680 i/g)
       super-block backups (for fsck -b #) at:
       32, 65568, 131104, 196640, 262176, 327712, 393248, 458784, 524320, 589856,
       655392, 720928, 786464, 852000, 917536, 983072, 1048608, 1114144, 1179680,
       1245216, 1310752, 1376288, 1441824, 1507360, 1572896, 1638432, 1703968,
       # mount -t ufs /dev/wd0s2 /mnt

間違い・追加情報を見付けた場合は、 修正案の投稿のしかた を読んだ上で、
QandA@jp.FreeBSD.org まで お知らせください。