FreeBSD QandA 392

FreeBSD QandA

Q. FreeBSD で動く DHCP サーバ、DHCP クライアントにはどんなものがありますか?

A. FreeBSD 3.2-RELEASE 以降では、DHCP クライアントは標準で Internet
   Software Consortium (ISC) <URL:http://www.isc.org/> のものを採用しました。
   また標準の GENERIC カーネルで Berkeley Packet Filter (bpf) が有効となり、
   インストールフロッピーでもサポートしています。使用法は dhclient(8) をご
   覧くだだい。

   その他では ports 及び packages に、ISC と WIDE による実装があります。
   どちらも、DHCP サーバ、リレーエージェント、クライアントの機能が含まれて
   います。また、MacTCP を使う古い MacOS (MacOS 7.5.3 以降では RARP/BOOTP/
   DHCP/MacIP に対応) や X 端末などで必要になる BOOTP サーバの機能も合わせ
   持っています。

   <URL:http://www.jp.FreeBSD.org/www.FreeBSD.org/ja/ports/net.html>

   ・WIDE-DHCP (ports/net/wide-dhcp)
     <URL:http://www.wide.ad.jp/software/index-j.html>
     dhcps (サーバ), dhcpc (クライアント)
     WIDE-DHCP については以下の QandA も参照してください。
     [管理番号 189] [管理番号 190]

   ・ISC-DHCP Version 2 (ports/net/isc-dhcp2)
     ISC-DHCP Version 3 (ports/net/isc-dhcp3)
     <URL:[moved?] http://www.isc.org/products/DHCP/>
     dhcpd (サーバ), dhclient (クライアント)
     現在のところ Version 3 は開発中のものです。

   それぞれの対応プラットフォームは、付属ドキュメントなどによると
                           |  WIDE 版  |  ISC 版
     ----------------------+-----------+----------
     Sony NEWS-OS4         |  ○       |
     BSD/386 1.1           |  ○       |
     BSDI BSD/OS           |  ○(*1)   |  ○
     FreeBSD               |  ○       |  ○
     NetBSD                |  ○       |  ○
     OpenBSD               |  ○(*4)   |
     DEC Alpha OSF/1       |           |  ○
     Ultrix                |           |  ○
     SunOS 4.1.4           |  ○       |  ○
     Solaris 2.[567]       |           |  ○
     Linux                 |           |  ○
     HPUX                  |           |  ○(*3)
     Mac OS X              |           |  ○
     NextStep              |           |  ○
     Rhapsody              |           |  ○
     bpf を持つ UNIX       |  ○(*2)   |

   (*1): BSD/OS 3.0 標準添付
   (*2): 付属ドキュメントに「bpf(Berkeley Packet Filter) を持つ OS への移植
         は容易だと思われます。」との記述あり
   (*3): WWW に "Partial functionality: only systems with a single network
         interface are supported." との記述あり
   (*4): 上記 URL にパッチあり

   となっています。DHCP サーバとして使う場合で、WIDE 版が動かないシステムと
   設定ファイルを併用したり、そういった OS を今後利用する可能性がある場合は、
   ISC 版がいいかも知れません。

   ISC 版には、MAC アドレスの集合にはある範囲の IP アドレスを割り当てるといっ
   た、多対多の割り当ての機能があります。WIDE 版にはありませんが、これを可
   能にする非公式なパッチが存在するようです。その他、ISC 版の長所としては、
   複数のネットワークインターフェイスを持つマシン上で動かした場合に、インタ
   フェースと対応するネットワークの設定を自動的に使用する、という点がありま
   す。加えて、定義ファイルが C ライクな文法を持ち、可読性に優れているとい
   うのもあげておきます。

   ISC 版の設定例としては
     <URL:[BROKEN!] http://www.mars.sphere.ne.jp/tbs-i/tech/iscdhcp/dhcp.html>
   があります。ここで使われている OS は Solaris ですが、設定ファイルに違い
   はないので、参考になる筈です。

間違い・追加情報を見付けた場合は、 修正案の投稿のしかた を読んだ上で、
QandA@jp.FreeBSD.org まで お知らせください。