FreeBSD QandA 387

FreeBSD QandA

Q. DHCP を使うメリット・デメリットは何ですか?

A. メリットは、限られた IP アドレスを有効に活用し、かつ/または設定を一元
   管理できることです。

   デメリットは、IPアドレスとそれが割り当てられた機器の対応状況を知るには、
   DHCPサーバの記録を調べるといった手間が余計にかかりますので、障害や
   セキュリティ上の問題が発生したときに、原因追求の壁となるかもしれません。
   また、第3者が勝手に機器を接続しやすくもなるでしょうから、障害を誘発したり、
   セキュリティ破りが行いやすくなるかもしれません。


   静的割り当ての場合は、IP アドレスの節約はできませんし、クライアントのMAC
   アドレスを調べるという手間がかかりますので、一元管理ができる以外のメリッ
   トがそもそも少ないです。

   さらに DHCP サーバが倒れたときの対処の問題があります。複数の DHCP サーバ
   がネットワーク上にあっても直接は問題にならないのですが、互いに配布する情
   報がかち合わないように気を付けなくてはなりません。特に動的割り当ての場合、
   お互いに他のサーバが割り当てた IP アドレスを知ることができないので問題に
   なります。

   とはいうものの、ある程度の数の DHCP クライアントがあれば、クライアント側
   の設定が簡単になりますので、詳しくない人にも任すこともできますし、ネット
   ワークの構成が変化した場合でも、サーバ側の設定を変更するだけでクライアン
   トへ設定を反映させることができるので、採用するメリットはあるはずです。

   また、Windows95 という OS を載せたパソコンは世の中にたくさん存在しますが、
   この OS は、DHCP クライアントにしてやると、プラグ&プレイで接続したネット
   ワークに設定をあわせることができるものの、手動設定の場合は、どんな些細な
   変更でもリブートを要求するという変な仕様になっています。これらのマシンを
   多数管理しなければならない破目になったときには、ほとんど必須とも言えるか
   もしれません。

間違い・追加情報を見付けた場合は、 修正案の投稿のしかた を読んだ上で、
QandA@jp.FreeBSD.org まで お知らせください。