FreeBSD QandA 1188
Q. Wnn4.2 を使っています。変換効率に不満があるのですが、この Wnn4.2 を
もっと賢くする方法はありませんか?
A. 辞書を増やす、補強するという方法があります。
ports/packages の標準ではインストールされている辞書のうち、
tankan2.dic (JIS第2水準単漢字辞書)
tankan3.dic (JIS補助漢字単漢字辞書, JIS X0212)
は default では利用されませんが、Wnn4 の設定で追加できます。設定方法は
wnnenvrc、eggrc-wnn などを参照して下さい。
ただし、Wnn3互換ライブラリの制限で利用できない場合があります ([管理番号 1097])。
「Wnn を賢くする方法」<URL:http://www.remus.dti.ne.jp/~endo-h/wnn/>
で公開されている
pubdic+-wnn-1.0.tar.gz
gerodic-1.00.tar.gz
pubdic+-sup-1.00.tar.gz
を導入する事で、辞書を大幅に補強できます。なお、これらの辞書は
FreeBSD 3.1-RELEASE 以後の ports/packages では最初から組み込まれて
いますので、改めて導入する必要はありません。
導入方法については、各配布物に日本語の説明書が入っています。
導入も make; make install で済みますので、非常に簡単です。
gerodic-1.00.tar.gz については、file が分割されていて、それを一つに
まとめないといけませんが、各 Kit#* というファイルの header と 後ろの
部分を削除して、
% sh ./Kit#1
として、これを Kit#7 まで続けると、g-jinmei.u.Z というファイルができます。
これを gerodic-1.00 directory に移して、
% uncompress g-jinmei.u.Z
として、展開します。 その後 make; make install で終りです。
新しく辞書を増設した時の設定ファイルの書き方については、
pubdic+-wnn-1.0.tar.gz の中の omake というディレクトリに設定例を示した
ファイルが入っているので、それを参考にすれば簡単でしょう。
また、専門用語の辞書を増やしたいという場合には、
<URL:http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~baba/dic/free-dic.html>
が参考になるでしょう。
~/.wnnenvrc、~/.eggrc の設定に関して補足しておきます:
参考: Software Design 1994.2 号記事
「Nemacs、Mule の日本語変換環境 -たまご- を賢く使う編」
<URL:http://web.kyoto-inet.or.jp/people/tomoko-y/biwa/wnn/sdkiji.html>
1) Wnn4 に関して調べていると 「Wnn4 を賢くする辞書パラメータ」という話を
聞くことがあるでしょうが、こ のパラメータの ports/packages における
導入状況は以下のようになっています。
mule の eggrc-wnn: 2.2.6R より対応。
xemacs-mule の eggrc-wnn: 最初に ports に入った時から導入済。
Wnn4 の wnnenvrc: FreeBSD 2.2 系列、FreeBSD 3.0R では未対応。
3.1R では導入済
2) また、Wnn の場合は、変換候補が出てくる順番は単語の頻度だけでなく、
辞書ファイルの優先度にも影響されます。
標準の wnnenvrc, eggrc-wnn では辞書ファイルの優先度は 1 か 5 にしか
なっていませんので、使う辞書を増やした場合、辞書の内容に合わせて
こういう部分も手直ししてみるとよいかもしれません。辞書を設定する
コマンドは setdic (~/.wnnenvrc)、 add-wnn-dict (~/.eggrc) です。
引数の意味については wnnenvrc のマニュアルを参照して下さい。
間違い・追加情報を見付けた場合は、
修正案の投稿のしかた を読んだ上で、
QandA@jp.FreeBSD.org まで
お知らせください。