4.5-RELEASE に向けた作業は順調に進んでいる(?)ように見えます. 18 日には 4.5-RC2 のリリースも行われました. 時間のある方は,Testing Guide に書いてある幾つかの項目について, 実際に試してみると,より良い 4.5-RELEASE が出せるようになるのではないか, という気がします.
5-current は,その性格上,基本的に「不安定なブランチ」 ということになっていますが, 考え方を変えれば「いろんな修正が先に入る」わけですから, 不安定さの修正も比較的早いと考えることができます. 何が問題で,何が危険かというのを正しく理解し,用途を選びさえすれば, 5-current も十分使って楽しめるでしょう.
が,今週の 5-current は,それにしてもいろんな問題がぼこぼこ出現したなぁ, という気がしています.以下,いくつか拾ってみます.
「よくあること」とはいえ,今週は 2 種類の原因が(多分)異なる kernel panic が報告されていました.
1 つは「panic: bwrite: buffer is not busy???」という表示が出るもの. 症状を発見した方が kgdb の log を投げていて, それを読むことによって,どうして panic するかはすぐに発覚.でも, 修正されたかどうかはまではちゃんと追いきれてません(すみません).
もう 1 つは,kern_mutex.c あたりで panic するというもの. こちらは,1 月 13 日頃にはいった lock まわりの修正の際に, 間違った修正がはいっていたことが問題だということがすぐに報告され, 翌日に問題が修正されています.
今年 1 月にはいってから報告されている 5-current での不具合, はこの他にも(昔に比べて)比較的良く目につくような気がしています. しかし,4.5-RELEASE を出した後に,現在の 5-current から「お試しリリース」 と言うべき 5.0-DEVSNAP1 を出そう,という話が現在出てきています. 現状そのままは(個人的には)ちょっと辛いのではないかと思いますが, 4.5-RELEASE が出た後は, 5-current に対する作業もより進むんじゃないかという気もします.
今週は,Security Advisories が 2 つ発行されています. 1 つは ports/security/sudo,もう 1 つは ports/security/heimdal がその対象ですが,後者は KerberosV に依存したの問題ですので, ports ではなく FreeBSD 標準の KerberosV 環境も対象にはいっています. 必要に応じて対応しておくのが良いでしょう.
予定では「4.5-RELEASE 出ました」と書けるはず,ですが, 過去 2 回のことを考えると,ここまであまりにも無事に来ているので, 大丈夫だろうかと,ちょっとだけ不安にもなります:) FreeBSD のリリースに先立って,ports 回りの freeze が来週火曜日(22日) に行われますので,これが始まると,いよいよリリースに向けて大詰め, という感じになりそうです.