FreeBSD(98) 4.1R-Rev01 --- リリースノート 日付: 平成12年(2000年)08月28日 (月) FreeBSD(98) 4.1R-RELEASE は、IBM-AT 互換機 PC 用の FreeBSD 4.1-RELEASE を NEC PC-9801/PC-9821 やその互換機に移植したものです。 FreeBSD(98) 移植チームでは、できる限りオリジナルに近いものにすることを基本 コンセプトにして移植を行なってきました。しかし、IBM-AT 互換機 PC と PC98 では、ハードウェアの仕様が根本的に異なっている部分があり、部分的にオリジナ ルと異なっている箇所があります。 FreeBSD(98) 4.1R-RELEASE は、FreeBSD 4.1-RELEASE の配布パッケージ + 98 用 ファイル群という構成になっています。98 用ファイル群には、実行ファイルのほ か FreeBSD(98) で変更したソースファイルや、98 用のドキュメントが含まれてい ます。98 用のドキュメントは FreeBSD(98) 固有の事項の解説が中心になっている ので、IBM-AT 互換機 PC 用のドキュメントも必要に応じて参照してください。 サポートするハードウェアに関しては Hardwa98.txt を御覧ください。「メーリン グリスト」「バグレポート、提案、コードの提供」「動作報告」「移植チームへの 連絡先」に関しては About98.txt を御覧ください。 1. 4.0R-Rev01 からの 98 版での変更点 -------------------------------------- ・ベースが 4.1-RELEASE になりました。 ・4.0R-Rev01 でフリーズしてインストールできない、使用中にもフリーズする問 題が解決しました。原因は bs ドライバ (NEC PC-9801-55, 92 および互換の SCSI インターフェース) の障害が原因でしたので、内蔵の IDE ディスク等では 生じません。 ・内蔵 IDE、UIDE-98、UIDE-66 が ata driver で使えるようになりました。 インストールは kernuide.flp を使用します。ただし、テストは十分に行われて いません。また、つぎのような制限があります。 o nac_probe では何のチェックもしていないので、内蔵 IDE が無くても nac driver が認識されてしまいます。 o old EPSON note の対応はしてません。 o UIDE-66/98 では secondary channel での DMA 転送はできません。 o UIDE-98 では primary/secondary channel の同時動作できません。 ・NEWPCM ドライバで WSS と SB16 をサポートしましたが、十分にテストされてい ません。特に WSS では、機種によっては PCM 再生ができないなど、問題が残っ ています。 ・起動時のシリアルコンソールが標準で有効になりました (2nd CCU のみ)。 2nd CCU が無い機種の場合 *必ず* 起動時に sio1 を disable して下さい。 ・options LINE30 が 31KHz の水平同期周波数をサポートしました。また、 9821Note での 30 行表示をサポートしました。 ただし、9821Note 以外では (24KHz 専用ディスプレイでの使用を考慮して) 自 発的な水平同期周波数の切り替えは行いません。 ・PEGC を塔載した機種で fire/logo/rain/warp セーバをサポートしました。 ・splash_bmp モジュールのサポートしました。PEGC を塔載した機種では 640x400x8bit (options LINE30 指定時は 640x480x8bit) まで、その他の機種で は 640x400x4bit までの BMP 画像を OS 起動時に表示できます。 ・vidcontrol コマンドでのカーソル形状の変更をサポートしました。また、これ に伴い AT 互換機 と仕様を合わせたため、デフォルトではカーソルが点滅しな いようになりました。 ・boot0, boot0.5 が追加されました。HD 起動メニューが壊れた場合など、NEC 製 の HD 起動メニューの代わりに使用できます。 ・boot0, boot0.5 の HD 起動メニューをディスクに書き込むコマンド boot98cfg を /usr/sbin に追加しました。簡単な使い方は次の通りです。 o 「boot98cfg -B /dev/da0」とすると、1 台目の SCSI ハードディスクにイン ストールされる。また、「boot98cfg -B /dev/ad0」とすれば、1 台目の IDE ハードディスクにインストールされる。 o デフォールトの起動パーティションが設定してあれば、自動的にそこから起動 する。 o 起動時に TAB キーを押し続ければ,デフォールトの起動パーティションが設 定してあってもメニューが表示される。 o メニューでデバイスとパーティションを選択してリターンを押せば起動。 <既知の問題> ・IBM BlueLightning を使った CPU アクセラレータで FPU を切り放さないと panic するという報告があります。 ・PC-9821Xa10 で ELECOM LD-PCI2TS の LAN ケーブルを接続した状態だと内蔵 IDE HD を 認識しないことがあるという報告があります。 ・内蔵 HD を取り外した PC-9801BX2 で内蔵 ATAPI CD-ROM を認識しないという報 告があります。 <以下は機能が低下した項目です> ・CAM 化に伴い、SCSI 1 の装置については正しく認識されない場合があります。 ・UFS MO, PDS からのインストールは od ドライバを組み込んでいませんので、サ ポートしていません。 ・インストールが 4M バイトのメモリでインストールできなくなりました。7.6M ではインストールできたとの報告があります。 ・従来日本語を通すように修正した col, more, talk コマンドを添付していまし たが、本リリースではパッチで提供します。tools98 ディレクトリの README.txt ファイルをお読みください。more についてはパッチでなく 4.0R のソースを添 付しています。 2. 再配布および使用の条件 ------------------------- FreeBSD(98) 4.1R-RELEASE のうち、IBM-AT 互換機 PC 用の部分に関しては、オ リジナルの条件にしたがって下さい。また、98 用ファイル群については、 Copyright98.txt というファイルに書いてあります。本ソフトウェアを複製し、使用または配布する 前に必ず読んでください。ただし、下記の 98 用ファイル群の中には、一部、 Copyright98.txt が適用されないものが含まれています。ソースコードは個々のフ ァイルに条件が記載されています。ほとんどはバークレースタイルのライセンスが 適用され、ライセンス条項の範囲内で自由に使用し、再配布することが可能です。 Copyright98.txt の内容もバークレースタイルのライセンスに類似したものになっ ています。また、一部には、GNU General Public License (GPL) や、GNU Library Public License (GLPL) が適用されます。 3. 98 用ファイル群の構成 ------------------------ 98 用ファイル群は以下のファイルで構成されています。 <ドキュメント>(*) 98readme/ ディレクトリ名 このディレクトリのファイルは SJIS コードで作成されています。 READ1ST.txt 始めに読んで下さい。まだ読んでいない方はすぐに読ん で下さい。 About98.txt FreeBSD(98) について Copyright98.txt 著作権表示。使用、配布の前に必ず読んで下さい。 Develp98.txt FreeBSD(98) の開発について Errata98.txt リリース後の障害情報 Hardwa98.txt サポートされているハードウェアに関する情報 Instal98.txt FreeBSD(98) をインストールする方法 README98.txt リリース案内 REPORT98.txt 動作報告書 Relnot98.txt リリースノート(このドキュメント) System86.txt 動作が確認されたデバイス Thanks98.txt FreeBSD(98) を開発/援助した人への謝辞 Troubl98.txt 問題のあるハードウェア/ソフトウェアに関する情報 <フロッピーディスクイメージ>(*) floppy98/ ディレクトリ名 kern.flp 標準インストール用ブートディスクのイメージファイル kernide2.flp ATAPI CD-ROM がある機種で2台目以降の IDE ディスク にインストールするためのブートディスクのイメージフ ァイル kernide4.flp 2台目以降の IDE ディスクにインストールするための ブートディスクのイメージファイル kernuide.flp 内蔵 IDE、UIDE-98、UIDE-66 を ata driver でインス トールする場合に使用するブートディスクのイメージフ ァイル mfsroot.flp 標準メモリファイルシステムルートイメージファイル イル <バイナリ差分>(*) 98bin/98bin.?? 98 用に変更したバイナリーファイル 98bin/ide2.tgz APATI CD-ROM がある機種で2台目以降の IDE ディスク を認識するカーネルファイル 98bin/ide4.tgz 2台目以降の IDE ディスクを認識するカーネルファイ ル 98bin/uide.tgz 内蔵 IDE、UIDE-98、UIDE-66 用の ata driver が含ま れたカーネルファイル (*) 98doc/98doc.?? FreeBSD(98)ドキュメント(内容は古い) <カーネルソース差分>(*) 98src/* 98 用カーネルソースおよび 98 用に書き換えた差分フ ァイル <インストール用の小物>(*) tools98/ このディレクトリには、インストール時にあると便利な 小物が入れてあります。フロッピーディスクイメージを ディスクに書き込むための rawrite.exe もあります。 (*)が付けられたファイル中には、Copyright98.txt 以外の条件が適用されるファ イルが含まれています。 ドキュメントは、98readme というディレクトリ内にあります。 その他のドキュメントは 98doc (インストール時に選択しないとインストールされ ません) をインストール後に /usr/share/doc/handbook.98/handbook98.nippon と して置かれます。lynx などのブラウザが使えるなら /usr/share/doc/handbook.98/handbook98.html を指定すれば HTML 形式のものが 読めます。必要に応じて /usr/share/doc/handbook/handbook.{ascii,html} も御 覧下さい。 4. FreeBSD(98) 4.1R-RELEASE の入手 ---------------------------------- 4.1. FTP -------- FreeBSD(98) 4.1R-RELEASE の 98 用ファイル群は日本国内の以下のサイトから anonymous FTP で入手することが可能です。 ftp://ftp.tokyonet.ad.jp/pub/FreeBSD-PC98/ ftp://ftp.netlab.is.tsukuba.ac.jp/pub/OS/FreeBSD-PC98/ ftp://ftp4.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD-PC98/dists/ ftp://ftp.pc98.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD-PC98/dists/ ftp://ftp.itjit.ad.jp/pub/FreeBSD-PC98/ (上記のサイトは、インストーラで指定すると、すべての配布ファイルの インストールが行なえるようになっています。) ftp://daemon.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD-PC98/ ftp://ftp.ics.es.osaka-u.ac.jp/pub/mirrors/FreeBSD-PC98/ また、FreeBSD 4.1-RELEASE (IBM-AT 互換機 PC 用) は上記 FTP サイトのほか、 日本国内の以下のサイトから anonymous FTP で入手することが可能です。 ftp://ftp.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/releases/i386/4.1-RELEASE ftp://ftp2.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/releases/i386/4.1-RELEASE ftp://ftp3.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/releases/i386/4.1-RELEASE ftp://ftp4.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/releases/i386/4.1-RELEASE ftp://ftp5.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/releases/i386/4.1-RELEASE ftp://ftp6.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/releases/i386/4.1-RELEASE ftp://ftp7.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/releases/i386/4.1-RELEASE *上記以外のサイトにも置かれている場合がありますので負荷の分散に御協力 下さい。 *FreeBSD(98) 4.1R-RELEASE を使用するためには、98 用ファイル群のほか、 IBM-AT 互換機 PC 用の FreeBSD 4.1-RELEASE の配布物が必要になります。 4.2. 雑誌 --------- 近頃では、コンピュータ、パソコンの雑誌にも添付されるようになってきました。 添付されている雑誌をお探しください。 5. インストール --------------- FreeBSD(98) 4.1R-RELEASE のインストールは 98 用ファイル群の中の Instal98.txt を参照して下さい。IBM-AT 互換機 PC 用のインストールガイドとは一部異なって います。