FreeBSD QandA 2000年3月22日 更新分
管理番号 941 (新規)
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Q. 他の UNIX で使用していた passwd file を passwd を そのまま FreeBSD
で使用できますか?
A. SunOS のように、DES という暗号方式で passwd を格納している場合には、
多少の変更で使用できます。(現在の UNIX では、DES 方式がまだまだ多い)
まず、FreeBSD(標準は MD5 で暗号化)を DES(国内は国際版 DES)が使用できる
ようにする必要があります。また、SunOS と FreeBSD とで passwd file の
field 構成が少し違いますので調整する必要があります。
1. /stand/sysinstall などを使用してDESをインストールする。
(DES のインストール方法は "DES" に関する FAQ などを参照)
2. SunOS の "/etc/passwd" を "/tmp/passwd" などにコピーしておき GID の後
ろに "::0:0"を追加する。たとえば awkを使用する場合は次のようにする。
cat /etc/passwd | awk 'BEGIN{FS=":" } \
{printf("%s:%s:%s:%s::0:0:%s:%s:%s\n",$1,$2,$3,$4,$5,$6,$7)}'\
> /tmp/passwd
3. "/tmp/passwd" を FreeBSD 側にコピーし、vipw を起動して"/tmp/passwd"
を今の FreeBSD の passwd の後ろに追加し、uid の重複や、shell や、
home の path 等を修正/確認した後セーブする。
以上の操作によって、他の UNIX で使用していた passwd file をそのまま FreeBSD で
使用できます。また、この操作以前にすでに登録していた FreeBSD の MD5 の passwd
も使用できます。
管理番号 392 (更新)
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Q. FreeBSD で動く DHCP サーバ、DHCP クライアントにはどんなものがありますか?
A. FreeBSD 3.2-RELEASE 以降では、DHCP クライアントは標準で Internet
Software Consortium (ISC) <URL:http://www.isc.org/> のものを採用しました。
また標準の GENERIC カーネルで Berkeley Packet Filter (bpf) が有効となり、
インストールフロッピーでもサポートしています。使用法は dhclient(8) をご
覧くだだい。
その他では ports 及び packages に、ISC と WIDE による実装があります。
どちらも、DHCP サーバ、リレーエージェント、クライアントの機能が含まれて
います。また、MacTCP を使う古い MacOS (MacOS 7.5.3 以降では RARP/BOOTP/
DHCP/MacIP に対応) や X 端末などで必要になる BOOTP サーバの機能も合わせ
持っています。
<URL:http://www.jp.FreeBSD.org/www.FreeBSD.org/ja/ports/net.html>
・WIDE-DHCP (ports/net/wide-dhcp)
<URL:http://www.wide.ad.jp/software/index-j.html>
dhcps (サーバ), dhcpc (クライアント)
・ISC-DHCP (ports/net/isc-dhcp2)
<URL:http://www.isc.org/products/DHCP/>
dhcpd (サーバ), dhclient (クライアント)
なお、WIDE-DHCP については以下の QandA も参照してください。
[管理番号 188] [管理番号 189] [管理番号 190]
それぞれの対応プラットフォームは、付属ドキュメントなどによると
| WIDE 版 | ISC 版
----------------------+-----------+----------
Sony NEWS-OS4 | ○ |
BSD/386 1.1 | ○ |
BSDI BSD/OS | ○(*1) | ○
FreeBSD | ○ | ○
NetBSD | ○ | ○
OpenBSD | ○(*4) |
DEC Alpha OSF/1 | | ○
Ultrix | | ○
SunOS 4.1.4 | ○ | ○
Solaris 2.[567] | | ○
Linux | | ○
HPUX | | ○(*3)
Mac OS X | | ○
NextStep | | ○
Rhapsody | | ○
bpf を持つ UNIX | ○(*2) |
(*1): BSD/OS 3.0 標準添付
(*2): 付属ドキュメントに「bpf(Berkeley Packet Filter) を持つ OS への移植
は容易だと思われます。」との記述あり
(*3): WWW に "Partial functionality: only systems with a single network
interface are supported." との記述あり
(*4): 上記 URL にパッチあり
となっています。DHCP サーバとして使う場合で、WIDE 版が動かないシステムと
設定ファイルを併用したり、そういった OS を今後利用する可能性がある場合は、
ISC 版がいいかも知れません。
ISC 版には、MAC アドレスの集合にはある範囲の IP アドレスを割り当てるといっ
た、多対多の割り当ての機能があります。WIDE 版にはありませんが、これを可
能にする非公式なパッチが存在するようです。その他、ISC 版の長所としては、
複数のネットワークインターフェイスを持つマシン上で動かした場合に、インタ
フェースと対応するネットワークの設定を自動的に使用する、という点がありま
す。加えて、定義ファイルが C ライクな文法を持ち、可読性に優れているとい
うのもあげておきます。
ISC 版の設定例としては
<URL:http://www.cpsy.is.tohoku.ac.jp/~tbs-i/sol_pc/dhcp.html>
があります。ここで使われている OS は Solaris ですが、設定ファイルに違い
はないので、参考になる筈です。
管理番号 1551 (新規)
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Q. csh スクリプトを書いているのですが、○○はできないんでしょうか。
A. csh (tcsh) でスクリプトを書く際の問題点は、多数指摘されています。
「なぜ csh でプログラムを書くのが良くないのか」
(原題 `Csh Programing Considered Harmful')
<URL:http://lagendra.s.kanazawa-u.ac.jp/ogurisu/manuals/csh/csh-whynot.jis>
これ以外に、関数定義ができないなどの問題があります。中規模・大規模な
スクリプトを書く場合は、sh や perl、ruby などを使った方がよいでしょう。
ただ、ログインシェルとして csh・tcsh を使うなら、~/.cshrc などは
csh スクリプトとして書く必要がありますので、最低限の知識は知っておいた
方がよいでしょう。
管理番号 1552 (新規)
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Q. FreeBSD(98) で ZIPドライブを利用しています。ドライブは認識されています
が、FAT (msdos 形式) の media を msdosfs で mount しようとしてもうまく
行きません。
A. kernerl configuration file で、
options COMPAT_ATDISK
の行を有効にしてください。
このオプションは領域 (スライス) の分割が PC/AT 互換機タイプ
(512bytes/sector) のディスクを利用するのに必要です。Microsoft Windows
で利用している ZIP media のフォーマット形式もこれに当てはまります。
(FreeBSD(98) 3.3R-Rev? (Revision 不明) にて確認)
管理番号 1563 (新規)
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Q. 定期的にある処理を行ないたいのですが、どうすればよいでしょうか。
A. 基本的には cron を利用します。cron(8)、crontab(1)、crontab(5) を御覧下さい。
(system 管理の為等で) root で実行したい場合は、/etc/crontab に記述しますが、
毎日、毎週または毎月実行したいという場合は、
/etc/periodic/daily (毎日)
/etc/periodic/weekly (毎週)
/etc/periodic/monthly (毎月)
いずれかのディレクトリの下に実行可能な shell script をおくことで実行されます。
尚、FreeBSD 2.2.x 以前では /etc/periodic ディレクトリは存在しません。
代わりに、/etc/daily、/etc/weekly、/etc/monthly という shell script が
ありますので、それを編集しましょう。
管理番号 475 (更新)
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Q. PDF ファイルを読みたいのですが、どんなソフトを使ったらいいのでしょうか?
A. 以下の方法があります。
1. Adobe から Linux 用の Acrobat Reader が出ているので、Linux の
バイナリを実行できる環境を整えて、これを使う。
日本語の PDF ファイルは、acroread-4.0 と ja-acroread-jpnfont-1999.7.20 を
port/package からインストールして、
<URL:http://www.adobe.com/prodindex/acrobat/readstep.html>
からフォントを持ってくることで読めます。
2. xpdf を使って読む。
xpdf (ver 0.80 以降) を X 上で動かせば日本語を表示できます。
フォントは代替表示のためか少しずれるようですが、文章を読む
には十分という程度です。PDF ファイルの種類によりますが、
Acrobar Reader よりも xpdf の方が高速に表示できる場合が
多いようです。
ただし、xpdf に付属する PostScript への変換ツール、pdftops(1) は、
(少なくとも ver 0.90 では) 日本語を扱えません。
3. ghostscript の Ver.3 以降を使って読む。
また ghostscript Ver.5 を使うと日本語を含む PostScript ファイルを PDF
ファイルに変換することができます。しかし日本語は画像として表現されて
いるようです。
なお、PDF によっては xpdf では読めるが、ghostscript では読めない、また
はその逆という事もあるようです。