FreeBSD の ports や packages に含まれるプログラムを使っていて、 「欲しいプログラムが入っていない」とか「packages に入っているものよりも 新しいバージョンを使いたい」とか思ったことがありませんか? そんな時にお勧めなのが ports-current です。
FreeBSD の他の部分と同様に ports も日々開発が進んでいます。 それが ports-current なのです。
ports-current は FreeBSD-current (現在は 4.0-current) と FreeBSD-stable (現在は 3.1-stable) を対象に開発されています。 3.1-RELEASE といった RELEASE バージョンを使用している場合は、 FreeBSD のシステムのうち ports に関係する部分をアップデートする 必要があります。
手元の FreeBSD システムのうち ports に関係する部分を最新の 3.1-stable 相当にアップデートするキットがあります。 FreeBSD Ports のページ から入手してインストールしてください。インストールには pkg_add を使って ``pkg_add アップグレードキットのファイル名'' とします。
ごく最近の -current や -stable でなければ、 3.X-RELEASE の場合と 同様にアップデートを行なう必要があるでしょう。 FreeBSD Ports のページ からアップデートキットを入手してインストールしてください。 アップデートキットをインストールする代わりに FreeBSD のシステム全体を 最新の -current や -stable にアップデートしても OK です。 システム全体をアップデートする方法については インターネットを 通じたソースツリーの同期 をご覧ください。
FreeBSD 2.2.X は既に ports-current の開発対象からは外れています。 ports-current に新しく追加したり変更する場合に FreeBSD 2.2.X で 動くようにすることは要求されていないのです。 とはいっても「FreeBSD 2.2.X では動かなくする」訳ではないので、 現在のところほとんどの ports-current は FreeBSD 2.2.X でも 動きます。駄目な場合でもちょっとした修正で動くことが多いでしょう。
3.X-RELEASE の場合と同様に、 FreeBSD Ports のページ からアップデートキットを入手してインストールしてください。
お使いの FreeBSD のバージョンは古すぎて ports-current を使うのは 非常に困難です。
次に最新の ports のツリーを入手する必要があります。 以下のいずれかの方法をとってください。
最新の ports ツリーを tar + gzip したものが ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/branches/-current/ports.tar.gz にあるので、これを入手して /usr/ports 以下に展開します。
定期的に ports-current の最新版を追うのであれば、 CVSup を 用いて ports ツリーを最新のものにすると便利です。 CVSup については こちら を ご覧ください。
ディスク容量などの関係で ports ツリー全体を入手したくない場合、 Web から個々の ports を入手することもできます。ただし、現在の ports は相互に複雑に依存しあっているので、できるなら全体を一度に 入手したほうが楽です。
japanese カテゴリにある ja-man を例にとってみましょう。
以上のような手順で、個々の port を入手することができます。
お待たせしました。これで ports-current を使う準備が終了です。 あとは自分がインストールしたい ports のディレクトリに移動して make; make install とするだけです。 自動的にネット経由で必要なデータを入手してインストールします。
ダイアルアップなど、インターネットに常時接続していない環境の場合は、 ネットに接続してから make fetch を実行してください。 必要なデータの入手のみを行ないます。使いたい port が他の port に依存している 場合は、その port のディレクトリでも make fetch を実行します。 make fetch が終了したらネットへの接続を終了しても OK です。 あとはインストールしたい ports のディレクトリに移動して make; make install とするだけです。